教員免許更新制度の見直し 萩生田文科相「本気で取り組む」

教員免許更新制度や更新に伴う研修について、萩生田光一文科相は2月2日の閣議後会見で、「教師が多忙な中で、『経済的・物理的な負担感が生じている』との声や、『臨時的任用教員等の人材確保に影響を与えている』との声もあることは承知している」と説明。中教審による検証や文科省の検討本部での作業を進めた上で、「スピード感を持って制度の見直しなどの取り組みを具体化していきたい。本気で取り組む」と述べ、教員免許更新制度の見直しに強い意欲を表明した。

教員免許更新制度の見直しに意欲を見せた萩生田光一文科相

萩生田文科相は、小学校全学年の「35人学級」への移行を定めた義務標準法改正案の閣議決定で、外部人材活用の効果に対する実証研究や教員免許制度の在り方の検討が附則として盛り込まれたことを受け、「教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境を構築していく」と指摘。「教職員の魅力向上とともに、教員免許制度の抜本的な見直しを行うことで、多様で質の高い教師が確保できるよう取り組んでいく」と述べ、少人数学級への移行で必要となる教員の人材確保や、なかなか進まない外部人材の活用促進などを視野に、教員免許制度の抜本的な見直しに着手する考えを示した。

質疑の中では、教職員の魅力向上について、「教員の働き方改革には特効薬がない。教員という職業は大変で、ブラックだという染みついたイメージがある。これを払拭(ふっしょく)するためには、総合的に取り組みをしていかなければいけない」と説明。

その一つとして教員免許更新制度や更新に伴う研修に触れ、「10年、20年、30年それぞれの年度に合わせて用意した研修があるが、実際にはクラス担任を持っている先生が研修に行く時、限られた時間の中で講座をとるために、極論を言えば、20年目の研修なのに10年目と同じような内容をまた受けなければならないようなことも実態としてある。私の仲間の教師からも『果たして本当に有意義なのか』という声を常々聞いてきた。ここはしっかり検証を加えていきたい」との考えを示した。

その上で、教員免許更新制について「教師が多忙な中で『経済的・物理的な負担感を生じている』との声や、『臨時的任用教員等の人材確保に影響を与えている』の声もあることは承知している。このため現在、中教審教員養成部会において、将来にわたり必要な教師数の確保と、その資質・能力の確保が両立できるように、教員免許更新制や研修を巡る制度に関して、包括的な検証が進められている」と説明。「中教審で成案を得られた後、スピード感を持って制度の見直しなどの取り組みを具体化していきたい」と述べた。

さらに「教員の形を変えていこうという動きの胎動は、多分感じていただいていると思う。教員はその人との出会いが子供たちの人生観を変えるぐらい大切な職業なので、憧れの職業に再び戻していくために、さまざまな取り組みをしていきたい。本気で取り組むつもりでいる」と言葉を強めた。

萩生田文科相は昨年6月8日、都内で行った講演で、「文科省としてオーソライズ(公認)しているわけではなくて、私個人の私見」としながらも、教員免許の更新講習について「ものすごく負担がかかっているのではないか」と指摘。教員免許を取得して10年後に講習を受けて免許を更新すれば、20年後と30年後には更新講習を受けなくて済むようにすべきだとの考えを示している。

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