わいせつ教員対策「刑事告発は公務員の義務」 文科相答弁

萩生田光一文科相は2月4日の衆院予算委で、教員のわいせつ行為について、教育委員会による刑事告発が徹底されていない実態があるとして、「公務員には告発の義務がある。被害者が告訴しない場合でも告発する必要がある」として、警察と連携した対応を徹底するよう、都道府県などの教委に周知する方針を表明した。また、虐待や性的被害に遭った子供から聞き取りを行う『司法面接』の手法の活用を含め、事案の調査に当たっての工夫を教委に伝えていく考えを示した。

衆院予算委で答弁する萩生田光一文科相(衆議院インターネット審議中継より)

質問に立った自民党の木村弥生議員は「わいせつ行為を行った教員を確実に把握して、懲戒など厳正に処分するとともに、必要な場合は確実に刑事手続きにつなげる必要がある。『司法面接』の導入も手段の一つではないか」と見解をただした。

これに対し、萩生田文科相は「この通常国会に、(わいせつ行為で懲戒処分を受けた教員の)教員免許を剥奪し、永久追放される法律を出したい。こんな思いで昨年から取り組んできたが、さまざまな制約があって、まだ法案を提出する段階に至っていない」と答弁。これまでの検討過程について、刑法上の「刑の消滅」との整合性が整理できず、小児性愛を教員の失格事項とすることも法制度上難しいことから、今国会での法改正を見送った経緯を説明した。

また、児童生徒へのわいせつ行為を行った教員に対して「原則として懲戒免職とする。事案が犯罪に当たるか適切に判断を行った上で、告発を遺漏なく行うことを含め、警察機関等と連携して厳正に対処することを求めてきている」と従来の考え方を改めて確認。その上で「しかしながら、わいせつ行為等に関する教育委員会などによる告発の状況については、被害者の意向や犯罪に当たると判断しなかったことなどから、必ずしも全ての事案において適切な告発が徹底されていない実態があると承知している」と述べ、刑事告発に関する教委の対応が不十分なケースもあるとの認識を示した。

さらにこれを受け、「このため、今後改めて各教育委員会に対して、『公務員には告発の義務があること』『被害者が告訴しない場合でも告発する必要があること』『犯罪に当たるか、判断に迷うような事案も含め、警察機関等と連携して対応すること』について、しっかりと周知徹底を図っていく」と答弁。必要な場合には刑事告発を行うよう、改めて教委に促す考えを示した。

また、懲戒処分を行う事案の調査方法は各教委が判断すべきだとしながらも、「司法面接の手法の考え方や、事情聴取の方法など、事案の調査に当たっての工夫なども伝えていきたい。医師、臨床心理士、弁護士など外部専門家の活用も促していきたい」と続け、虐待や性的被害に遭った子供から児童相談所や警察、検察などが共同で聞き取りを行う『司法面接』の手法を事案の調査に活用することも、選択肢の一つとの考えを示した。

次のニュースを読む >

関連