「学校雇用シェアリンク」順調 求人数が約1600人に

コロナ禍で雇用の維持に苦しむ企業と、人材の受け入れを望む教育現場をつなげようと文科省が1月に開設した、「学校雇用シェアリンク」への求人情報の登録が順調に増え、求人数は2月9日までに約1600人になった。すでに雇用を始めているケースもあり、同省は「これから自治体の予算成立とともに、さらに求人が増えると見込まれる。積極的に活用してマッチングが増えてほしい」と期待している。

企業や学校などが登録して雇用のマッチングにつなげる「学校雇用シェアリンク」は文科省が1月8日、同省ホームページ上に開設した。コロナ禍で雇用の維持に苦しむ企業から社員らが在籍型の出向などの形で派遣され、企業の知見を学校教育に生かしてもらう。企業を支援するとともに、学校側も学習指導員や英語科講師、スクール・サポート・スタッフなど、ニーズに応じて幅広い業務で人材を受け入れられる「ウィンウィン」の形を生み出そうという仕組み。

同省によると、開設とともに経団連など経済団体を通じて雇用のシェアを望む企業に登録を呼び掛けたところ、1カ月余りで約130社が登録した。語学に堪能なスタッフが多い旅行会社をはじめ、学習塾など教育関連、スポーツクラブ、交通運輸関係の会社が多いという。

一方、学校や各地の教育委員会からの求人情報の登録も約150件に上った。この中には宮城県教委が非常勤講師を60人、神戸市教委が学校業務をサポートする特別教育支援員を20人募集するなど規模の大きいケースもあり、2月9日時点の全体の求人数は1597人となった。

すでにマッチングが成立したケースもあり、温泉地で知られる鳥取県三朝町では、観光客の減少に悩む旅館の従業員が地元小学校のスクールサポーターに採用され、業務を始めているという。

文科省によると、現時点では、自治体の予算との関連が薄い私立の幼稚園や学校が、教員やICT支援員などを募るケースが多いが、今後、来年度予算の成立ととともに、各地の教育委員会の求人が増える見通しで、本格的な雇用は年度替わりの4月からが中心になるとみている。

文科省初中局財務課は「企業や求人情報の登録は順調に伸びているが、マッチングがどこまで進むかが重要と考えている。出向期間の調整や労働組合との話し合いなど時間のかかる面もあるが、会社と学校の双方にメリットがある取り組みとして積極的に活用してほしい」と話している。

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