教育課程研究指定校が成果発表 思考力や表現力を育成

国立教育政策研究所は2月2~5日に、教育課程研究指定校による今年度の研究協議会をオンラインで開催した。3日目だった同4日には、小学校の理科や高校のカリキュラム・マネジメントなどの分科会が設けられ、学習指導要領における教科の「見方・考え方」を取り入れた思考力を育成する実践や、表現力に特化した教科横断型の単元開発などの発表があった。

東京都八王子市立散田小の「学びの辞書」の狙い

小学校の理科の分科会では、東京都八王子市立散田小学校が、理科の学習を通じて、根拠を明確にして仮説を立てたり、友達との意見の交流を通じて、考え方の違いを比較したりして、より深い考察に向かわせるなど、論理的思考力を育成する実践について発表した。

同校では、自然事象への着目の仕方を、理科の「見方・考え方」に基づき、児童の言葉で表現する「学びの辞書」や、学習の振り返りに活用する「理科日記」などの工夫を各学年で取り組んだ。

同校研究主任の萩原美保教諭は、これらの成果として、結果から考察したり、予想する際に根拠を示したりできる児童の割合が増加したと説明。「友達との交流で考え方の違いを意識して、自分の考えを広げる自己調整のできる子供が増えた。また、自分の学習の振り返りで、分かったこと、まだ分からないこと、次にやってみたいことを書くようになるなど、学びへの意欲が向上した」と強調した。

高校のカリキュラム・マネジメントの分科会では、北海道網走南ヶ丘高校が、表現力の育成に特化し、「総合的な探究の時間」を軸に、他教科や学校行事、部活動も関わった単元開発を行った。

生徒は、「死刑は廃止すべきか」「火星に人は住めるのか」といった議題を基に、グループで思考を深め、自分の意見を発表する機会を「総合的な探究の時間」で設け、表現力を磨いた。さらに、地元の小中学校やメディアと連携し、教職志望の生徒が小中学校でインターンシップを行ったり、ラジオ番組に生徒が出演し、自分たちの部活動を紹介したりする取り組みを展開した。

発表した中村哲哉教諭は「外部資源を活用することは、同時に、生徒が外部資源となり地域に貢献することにもなり、表現の場を得ることができた。生徒へのアンケートでは、複数の教科の学びがつながっているという意識が顕著に伸び、自発的な学びへの肯定的な回答が増えた」と振り返った。

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