「他省庁と横断的に子供守るセーフティーネット」 文科相

萩生田光一文科相は2月10日、わいせつ教員対策を巡る衆院予算委の質疑の中で、「この問題は教員だけではなく、例えば教員を諦めたとしても児童相談所などで事件を再発する人もいる。文科省だけでなく、厚労省や他の省庁とも横断的に子供たちを守るセーフティーネットを広く張っていくことを検討したい」と述べ、省庁の壁を越えて幅広く取り組む考えを示した。

わいせつ教員対策について答弁する萩生田光一文科相(衆議院インターネット審議中継より)

10日の衆院予算委で、山尾志桜里議員(国民民主)は「保育園や幼稚園、学校で性犯罪者が子供と接する職業に就けるというのは大変問題だと思う。そういった国家資格は欠格事由を厳しくするべきだと思うがどう考えるか」と質問した。

これに対し萩生田文科相は「子供たちに接する、わいせつ事案の懸念のある人については、再発防止のため教壇に立たせたくないとの思いで、そのための法律を作りたいと取り組んできたが、最も分かりやすく言えば、殺人を犯してしまった人でさえ、現行では一定期間を置けば教壇に立てるルールがある以上、わいせつ行為だけを取り出すことができなかった」と答弁。

その上で「これは教員だけの問題ではなく、例えば教員を諦めたとしてもスイミングクラブのインストラクターや塾の講師、児童相談所で事件を再発する人もいる。文科省だけでなく、厚労省や他の省庁と横断的に子供たちを守るセーフティーネットを広く張っていくことを改めて検討したい」と述べ、他の省庁とも連携して幅広く取り組んでいく考えを示した。

わいせつ教員対策を巡って文科省は、児童生徒へのわいせつ行為で懲戒免職処分を受けた教員が再び教壇に立つことがないように、懲戒免職で教員免許状が失効した場合、欠格期間を実質的に無期限とする教員免許法の改正に取り組んだが、内閣法制局との調整の結果、刑法上の「刑の消滅」などとの均衡がとれないと判断。さらに小児性愛の診断を受けた人に教員免許状を授与しないとする法改正を検討したが、内閣法制局から「小児性愛は概念が十分に明確とは言えない」と指摘されたことなどから、萩生田文科相は昨年12月25日の会見で、「法制上、乗り越えられない課題がある」として、通常国会への法案提出を見送る考えを表明した。

一方、昨年12月11日の会見で、子供に対する性犯罪被害の防止を目的に、学校や幼稚園など子供と接する仕事への就職を希望する人に性犯罪歴がないことを証明する、日本版DBS(Disclosure and Barring Service)の制度創設について、「職種横断的な仕組みは非常に有効だ」と述べ、法務省や厚労省など関係省庁の動向に応じて積極的に協力する考えを示している。

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