高校生の3割が中等度以上のうつ症状 コロナが心に影響

子供の心身の健康に対する新型コロナウイルスの影響を継続的に調査している国立成育医療研究センター「コロナ×こども本部」は2月10日、昨年11~12月に実施した「コロナ×こどもアンケート」の第4回調査の結果を公表した。それによると、高校生の3割で中等度以上のうつ症状が確認されるなど、新型コロナウイルスが子供のメンタルヘルスに深刻なダメージを与えていることが分かった。調査を行った国立成育医療研究センターの半谷(はんがい)まゆみ医師は「うつ症状が見られる子供が少なくないことについて、警鐘を鳴らす必要がある」と注意を呼び掛ける。

第4回調査では小学3年生以上の子供に対して初めて、思春期の子供のうつ症状の重症度尺度を用いて心の状態を質問。9項目に対して、全くない(0点)、数日(1点)、半分以上(3点)、ほとんど毎日(3点)の4段階で尋ね、点数の高さからうつ症状の傾向を調べた。

各項目のうち「気分が落ち込む、ゆううつになる、いらいらするまたは絶望的な気持ちになる」に対して、「半分以上」または「ほとんど毎日」と答えた割合は、小学4~6年生で21.5%、中学生で23.6%、高校生で24.4%だった。また、「学校の勉強、読書、またはテレビを見ることなどに集中することが難しい」では、小学4~6年生は5.7%だったのに対し、中学生は20.0%、高校生は23.3%に増加した。

子供のうつ症状の状況

これらの項目を総合した結果、小学4~6年生の15.3%、中学生の23.6%、高校生の29.9%に、中等度以上(10点以上)のうつ症状がみられた。

半谷医師は「うつ症状の子供の割合は率直に多いと感じている。単純比較はできないが、他の研究グループがコロナ禍の前に実施した小中学生のデータよりも、今回の方が、中等度以上のうつ症状の子供の割合は高くなっている。うつ症状が見られる子供が少なくないことについて、警鐘を鳴らす必要がある」と指摘。

その上で「子供のうつは分かりにくいことが多いとされており、身体の症状を訴えたり、イライラしている様子だったり、登校をしぶったりしているときに、本人の努力不足と決めつけて叱責したりするのは禁物だ。何か様子がおかしいと思ったら、大人は子供に寄り添いながら気持ちを引き出すようにして、うつかもしれないと思ったら、決して無理をさせず、死にたいという気持ちが強かったり、中等度以上のうつ症状が2週間以上続いたりする場合は、教師と保護者が連携して、スクールカウンセラーや医療機関に相談することが大切だ」とアドバイスした。

第4回調査は昨年11月17日から12月27日に、小学1年生~高校3年生924人、0歳~高校3年生の保護者3705人にインターネットで実施した。

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