入試改革、有識者会議で骨子案 多面的な評価の在り方で

大学入試改革に伴い、新たな評価方式や調査書の在り方について考える、文科省の「大学入学者選抜における多面的な評価の在り方に関する協力者会議」は2月12日、第10回会合をオンラインで開催し、これまでの審議をまとめた骨子案を公表した。学力の3要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を大学入試で多面的・総合的に評価する上で、各大学に求める事項について整理した。また調査書の電子化を巡っては、「速やかな完全電子化を目指すべきである」と改めて強調した。

主査の圓月勝博同志社大学学長補佐(ウェブ会議システムで取材)

骨子案では、大学入試で多面的・総合的な評価をするにあたり、「各大学のアドミッション・ポリシーや選抜区分によって、志願者のどういう能力を特に重視して評価したいのかにより異なり、また評価方法もさまざまである」と、各大学に一定の自由度があると指摘。

その上で各大学には、「工夫を凝らしながら、それぞれの実情に合った方策から取り組むこと」「それぞれのアドミッション・ポリシーに基づき、志願者のどういう学力を、どの資料を用いて、どのような方法で評価するのかをこれまで以上に明確にした上で、募集要項等において公表すること」などを求めた。

また、経済的な条件や地理的な条件に左右されず、志願者を公平に評価するための措置についても言及。特別な措置を導入する場合は、「客観的事実に配慮した選抜を行うこと」「高い評価を得られる活動等を評価の対象にして選抜を行うこと」の2つを念頭に置くよう求めた。

さらに2024年度の大学入試に向けて検討されている調査書の電子化を巡っては、「速やかな完全電子化を目指すべきである」と明記。

これまで、指導要録の電子化と一体的に進めるべきといった意見や、全ての高校・大学で一斉に電子化すべきといった意見があったことを踏まえ、「統合型校務支援システムや大学入学者選抜における電子出願の更なる導入を促進しつつ、それらと連動する形での調査書の電子化を進めていく必要がある」「政府全体のデジタル化の動き等にも柔軟に対応できるようにさまざまな可能性を追求しておくことが必要であり、複数の実装方法を検討すべき」などと、柔軟に進めていくよう求めた。

全国高等学校PTA連合会顧問の牧田和樹委員は「今が入試改革の一世一代のチャンスなのではないか」と指摘。「これまで定義されてこなかった大学そのものや、各大学の存在意義を見直す時期だ。これまでのようなマイナーチェンジを繰り返すだけでは、何も変わらない」と、さらに抜本的な検討の必要性を改めて強調した。

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