コロナ禍の児童生徒の自殺、過去最多479人 文科省会議

児童生徒の自殺が後を絶たない中、自殺予防の教育の在り方などについて学識経験者の意見を聞く、文科省の「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」が2月15日、オンラインで開かれた。会議ではコロナ禍の中、昨年の児童生徒の自殺が過去最多の479人に上ったことが報告され、出席者からは全ての児童がSOSを出しやすいように学校をサポートし、リスクの高い子供を早期発見する体制づくりが必要だという意見などが出された。

この会議は、児童生徒の自殺が相次ぎ、子供が身近な信頼できる大人にSOSを出せる「SOSの出し方に関する教育」の推進が求められる中、自殺予防教育の在り方について検討するために設置され、学識経験者ら9人が協力者として参加している。

児童生徒の自殺者数の推移

15日の会合では、昨年1年間の児童生徒の自殺が479人に上り、前年の339人を大きく上回って過去最多となり、特に8月には前年(29人)の2倍以上の64人に上ったことが報告された。特にコロナ禍の影響で短縮された夏休み明けなどに集中する傾向が見られ、原因や動機別では、前年同様、「進路に関する悩み」や「学業不振」が上位を占めたものの、「病気の悩み・影響(その他の精神疾患)」の増加が目立つと説明された。

オンラインで行われた「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議

こうした状況を踏まえて自殺予防教育をどう進めるかについて各メンバーから意見が出され、「全ての児童がSOSを出しやすいように、ツールの開発や研修などで学校をサポートして、ハイリスクの児童を早期発見する体制づくりが必要だ」「GIGAスクール構想で1人1台端末が実現すれば、アンケート調査や担任による1対1の相談もしやすくなる。自殺予防にも大いに役立ててほしい」などといった意見が相次いだ。これを受けて文科省児童生徒課の担当者は「ICTの活用を進めるとともに、学校にいるスクールカウンセラーなどアナログ的な対応も含めて、自殺予防を一層進めるためにどうしたらいいか、さらに考えたい」と答えた。

また、SNSによる児童生徒からの相談を巡っては、メンバーの1人から「SNS相談は効果的だが、相談のやり取りが際限なく続いて何日もかかるケースもあり、マンパワー的な問題などもあると聞く」との意見があり、今後、SNSなどで子供たちのSOSを受け止めている団体からヒアリングを行うことになった。

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