コロナで大学中退1367人、困窮や不適応 昨年4~12月

全国の国公私立大学・短大・高専での昨年4~12月の中退者が2万8647人となり、うち1367人は新型コロナウイルスの影響による中退だったことが2月16日、文科省が公表した集計で明らかになった。全学生に占める中退者の割合は0.97%で、前年同期(1.22%)と比べて減少した。

中退の主な理由は「経済的困窮」「学生生活不適応・修学意欲低下」が多い(出所:文科省「新型コロナウイルスの影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」)

全体では、中退の主な理由は「経済的困窮」が19.3%と最も多く、次いで「学生生活不適応・修学意欲低下」(18.3%)だった。新型コロナウイルスの影響による退学者にも、同様の傾向が見られた。

また休学者数は6万5670人で、全学生に占める割合は2.23%(前年同期2.42%)と微減だった。新型コロナウイルスの影響による休学者は4434人。休学の理由では、昨年度に最も多かった「海外留学」(同15.5%)が7.4%まで減少し、「経済的困窮」が16.0%(同14.2%)と最も多くなった。

全国の国公私立専門学校での中退者は1万3864人で、全学生に占める割合は2.82%(同3.71%)と減少した。うち新型コロナウイルスの影響による中退者は1208人だった。休学者は6288人で、割合は前年同期(1.11%)から微増の1.28%だった。今年度の中退の理由で最も多いのは「学生生活不適応・修学意欲低下」(24.9%)、休学の理由で最も多いのは「心神耗弱(こうじゃく)・疾患」(19.6%)だった。

コロナ禍での経済的困窮が懸念されていることを踏まえ、大学の98.5%、専門学校の94.5%が後期分の授業料の納付猶予を実施。また授業料の減免など経済的支援や、退学・休学に関する相談窓口の設置、再入学を希望する場合の柔軟な対応などを行っている。

萩生田光一文科相は16日の閣議後会見で「これまでの支援が一定程度の効果を上げている部分もあると思うが、年度末にかけて中退・休学者が増加することも想定され、予断を許さない状況」と述べ、文科省として活用可能な支援策を呼び掛けるとともに、昨年秋以降にアルバイト収入が減少した学生など約1万4000人に対して、学生支援緊急給付金の追加支給を行うとした。

また、「大学などにおいても年度末に向けて、経済的に困難であったり、不安や悩みを抱えたりしている学生などに対して積極的な情報発信を含め、きめ細かな対応を講じていただくようお願いしたい」と要望した。


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