「まさか」に対応できる防災教育を 内閣府WGで意見

災害時に逃げ遅れなどがないよう、子供たちの防災意識を高める防災教育の普及について検討している、内閣府の「防災教育・周知啓発ワーキンググループ」防災教育チーム(座長・片田敏孝東大大学院情報学環特任教授)の会議が2月16日、内閣府で開かれた。会議の中では四国で行われたシナリオのない小中学生の避難訓練の事例などが紹介され、「まさか」のときに子供たちが適切に判断できる力を身に付ける訓練などを含めた防災教育が必要だという意見が出された。

会議の内容を説明する座長の片田・東大大学院情報学環特任教授

同チームは、各地で災害が頻発する中、子供たちに適切に避難できる防災意識を育てるとともに、地域の防災力も高めるための防災教育の普及について検討するため、昨年12月に設置された。

3回目の会議となった16日は、委員の1人で京都大学防災研究所の矢守克也教授が、高知県四万十町の小中学校で実施された避難訓練の事例を紹介した。細かいシナリオなしで行われたこの訓練では、参加した児童らが校庭からわざわざヘルメットを取りに教室に戻ってから避難したり、最短距離ではない正門まで遠回りして避難したりと、適切に行動できなかったことが説明され、矢守教授は「型通りの反復の訓練でなく、こうした『まさか』や『想定外』に出合える訓練と防災活動を重ねて、失敗を克服することが必要だ」と強調した。

この後の意見交換では、子供たちの防災意識を高めるために防災をテーマにした小説を書かせることで、お互いが学びあう効果が生じたという事例が紹介されたほか、ゲームをしながら防災について学べるような取り組みができないかといった意見も出された。

また、片田座長は、その地域の防災に詳しい「地域防災教育推進委員」のようなボランティアが子供たちに教えて、地域の防災力を高める取り組みがあるといいと提案し、今後、教員の資質向上に加えて、地域の力も活用した防災教育についても検討していくことになった。

同チームでは、議論を重ねて6月ごろまでに防災教育の推進について取りまとめを行い、経済財政諮問会議が策定する骨太の方針に反映させることにしている。

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