「コロナ禍で家庭教育支援に課題」 都道府県の9割

各自治体が進めている家庭教育支援の取り組みについて、全都道府県のうち43自治体(91%)が「コロナ禍で特に課題を感じていることがある」と回答していたことが、2月18日に公表された文科省の「地域における家庭教育支援の取組に関する調査結果」で分かった。外出自粛による子育ての不安が保護者の間で高まっていることなどを挙げる自治体が多く、同省は内容を詳しく分析した上で有効な方策を考えたいとしている。

同調査は、家庭教育支援の現状や社会変化による課題などを探ろうと、昨年8月1日時点で全都道府県と市区町村を対象に実施。47都道府県(100%)と1524市区町村(88%)から回答があった。

このうち家庭教育支援を行う上で「コロナ禍で特に課題を感じていることがある」と答えた自治体は、都道府県で43自治体(91%)、市区町村では924自治体(61%)に上った。具体的な課題を自由記述で記入してもらったところ、家庭教育に関する課題として、「外出自粛による保護者の子育ての負担感・不安感の増加」や「保護者同士の意見交換の場が減ったことによる孤立化」「子供の生活習慣の乱れ」「ゲームへの依存」などを挙げる自治体が多かった。

また、コロナ禍での家庭教育支援について、「何らかの工夫を行っている」と答えた自治体は、都道府県で35自治体(74%)、市区町村で550自治体(36%)あり、検討中と答えた自治体も含めると全体で50%以上に上った。具体的な取り組み(自由記述)としては、「3密」を避けて保護者に対する講座を開くため予約制を導入したり、会場に消毒液を設置したりといった感染防止対策を取って支援を行っているとの内容が多かった。また、ICTを活用して学習機会や情報提供を行っているとの回答もあった。

一方、さまざまな課題を抱える家庭や学校、企業などに出向いて保護者を支援する、いわゆるアウトリーチ型支援を行っていると答えた自治体は、都道府県で27自治体(57%)、市区町村で517自治体(34%)だった。アウトリーチ型支援の目的や成果については、「子育ての悩みや不安の解消」を挙げる自治体が多かったが、一方で、「人材の確保・養成が課題」を指摘する自治体も目立った。

この調査結果について、文科省地域学習推進課は「コロナ禍で家庭に閉じこもりになりがちな中、多くの自治体が工夫しながら家庭を支援している様子がうかがえた。悩みを抱え込んで相談に出向けない保護者にはアウトリーチ型支援が有効なので、地域の実情に応じて必要な支援が届くよう取り組んでいただきたい。今回の調査結果を詳しく分析した上で、家庭教育支援の推進に有効な方策を考えていきたい」と話している。

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