オンラインの特例授業、非常時限定で恒久化 文科省通知

コロナ禍の特例措置として通知された、オンラインを活用した家庭学習の取り扱いについて、文科省は2月19日、感染症や災害などによって、子供たちが登校できないような非常時に限った「学びの保障」措置として恒久化し、来年度から実施することを都道府県の教育委員会などに通知した。家庭学習の成果を学習評価に反映でき、学習内容の定着が確認できた場合には学校における再度の対面指導を不要とするほか、新たに非常時への対応として実施したオンライン授業の内容を指導要録に記録することを求めた。コロナ禍で認められた特例措置の恒久化は、政府の規制改革推進会議が昨年12月、オンライン教育を巡る規制改革の一つとして実施を打ち出していた。

今回の通知ではまず、平常時から端末の持ち帰りや家庭から接続を試行するなど、「非常時を想定して」「自宅等においてもICT を活用して学習を継続できるよう環境を積極的に整えることが重要」と明記し、平時の備えを重視するよう学校現場に求めた。

次に「基本的な考え方」について、感染症や災害などの非常時においても、学校における感染リスクの低減や安全確保をできる限り図り、「早期に教育活動を再開させ、児童生徒が登校して学習できるようにすることが重要」と説明。同時に、児童生徒がやむを得ず学校に登校できない場合には、「同時双方向型のウェブ会議システムを活用するなどして、指導計画等を踏まえた教師による学習指導と学習状況の把握を行うことが重要」とし、非常時の場合でも、ICTを活用して学校の教育活動を続けるべきだとの考えを示した。

その上で、非常時における家庭学習の取り扱いについて、「学習の状況や成果は、学校における学習評価に反映することができる」と記述。家庭学習が指導計画に基づいて学校が課した内容で、かつ教師が児童生徒の状況を把握できることを要件として、十分な学習内容の定着が確認でき、再指導の必要がないと校長が判断したときには、その内容を「再度学校における対面指導で取り扱わないこととすることができる」と、学校再開後に家庭学習の内容を改めて対面の授業で教える必要はないことを明示した。

こうした家庭学習の取り扱いは、新型コロナウイルスの感染拡大で全国の学校が休校していた状況下、4月10日付特例措置として通知された内容を踏襲したもの。今回の通知では、コロナ禍に限らず、感染症や災害などの非常時に、学校の臨時休校や出席停止などにより、やむを得ず学校に登校できない児童生徒を対象として、恒久化することとした。

また、今回の通知では、指導要録上の取り扱いを新たに追加した。具体的には、指導要録の書式を変更し、「非常時にオンラインを活用して実施した特例の授業等の記録」として、オンライン特例授業の内容を記述する欄を新設。児童生徒が「登校できない事由」、オンラインを活用した特例の授業の実施日数や参加日数、実施方法などを指導記録として正式に残しておくことを求めた。

コロナ禍の特例措置を非常時の対応として恒久化する目的について、萩生田光一文科相は昨年12月25日の記者会見で、「子供たちが登校できないような非常時における学びを保障するため」と述べ、学校が一定期間休校になるなど限定的な条件で適用される措置との認識を示している。具体的なイメージとして「1人1台端末などを活用し、自宅などで同時双方向によるオンライン指導を受けるなど、対面での授業に相当する効果が得られる教育を受けた場合を想定している」と説明した。

こうした特例措置の恒久化は、政府の規制改革推進会議が昨年12月にまとめた「当面の規制改革の実施事項」に、オンライン教育に関連する規制改革の一つとして盛り込まれ、先に中教審がまとめた答申でも、緊急時に教育活動を継続するためICTの活用が大きな役割を果たすと指摘されていた。

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