食レポで教採対策? 東京理科大で特別講義

「口の中いっぱいに卵とバターの香りが広がります。おいしい!」――。教員志望の学生向けに、個性的な講義を展開する東京理科大学教育支援機構教職教育センターの井藤元准教授は2月25日、学生が「食レポ」に挑戦するオンライン講義を開催した。タレントの時東ぁみさんと漫才師の木曽さんちゅうさんを講師に招き、教員採用試験の面接や実際の教壇で生かせるパフォーマンス力について理解を深めた。

まず講師である時東さんが、人気パン店のパンの食レポを実演。「私の顔と同じくらいの大きさです」「バジルの風味がたまらない!」などと、パンの大きさや食感、風味を次々に言語化し、表情や絶妙な間を取り入れるプロの技を披露して、見学する学生たちを引きつけた。

学生に食レポのコツを伝授する、木曽さんちゅうさん

木曽さんは緊張する学生に向けて、「基本は、明るく、元気に、ハキハキと!」と呼び掛け、言葉だけでなく身ぶり手ぶりと表情でおいしさを伝えることや、情報を盛り込み過ぎず、あえてポイントを絞るようアドバイスを送った。

次に、地元の特産品やコンビニのスイーツなど思い思いの一品を持ち寄った学生たちが食レポに挑戦。Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って2人1組に分かれ、交互に食レポを見せ合い、フィードバックし合った。制限時間2分間で、おいしさだけでなく、その食べ物に関するエピソードや思いなど、オリジナル要素を盛り込んだ聞き応えのあるレポートを繰り広げた。

食レポを披露し合う学生

お互いに質問し合い、アットホームな雰囲気で、コロナ禍でオンライン授業が続く学生にとって、仲間と共に学ぶ貴重な機会となったようだった。

井藤准教授は食レポを通して得た話す力について、「教員採用試験の面接、教員になったら授業の導入や実験器具の説明、自己紹介など、さまざまな場面で使える」と説明。これから教員採用試験を控える学生に向けて、自身の大学での面接官の経験を踏まえながら、「完全に暗記した言葉では、こちらに思いが届かない。その場で、即興で出てきた言葉を大切にしてほしい」と語り掛けた。

時東さんもこれに続き、「最初から全ての情報を盛り込むと、相手が覚えられないだけでなく、質問することがなくなり対話が成り立たない。面接官に聞いてほしいポイントをつくるため、あえて余白を残してみるのもいい」とアドバイスを送った。

井藤准教授は、漫才づくりやミュージカルを取り入れた独自の教員養成プログラムを手掛ける。同講義は全2回構成で、16日に開催された初回講義は「MC術」をテーマに、学生たちはパフォーマンス力やファシリテーション力を磨いた。

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