家を買うのに必要な年収は? 高校生がキャリアとお金学ぶ

マイホームの購入を例に、価値と価格の差を意識して賢い買い方を学ぶ消費者教育の授業が、品川女子学院中等部・高等部(仙田直人校長、生徒1279人)でこのほど行われた。生徒らは将来住みたい家を住宅ローンで購入する場合、どれくらいの収入が必要かを知り、自身のキャリアデザインに思いを巡らせた。

マイホームの購入に必要なお金の問題を考える生徒

この授業は、高等部2年生の家庭科の一環で毎年行われ、社会人向けに金融経済教育を行っているファイナンシャルアカデミーの講師が教師役を務めている。

生徒らはまず、ブランド品のバッグなどを例に、物の価格と価値の差や、新品と中古品の違いを理解した上で、各自のタブレット端末から不動産会社のサイトにアクセスして、いつか住んでみたいと思う理想の住宅を検索。物件の販売価格などの情報を全体で共有した。合わせて、日本の住宅ローンの仕組みや金利の考え方について学び、その住宅を購入するためには、どれくらいの年収があればよいかや、その年収を得るための職業にはどんなものがあるかを調べた。

教師役として住宅ローンの仕組みなどを解説したファイナンシャルプランナーの小野原薫さんは「逆算的な発想を持つと世の中の見方が変わる。家の購入一つとっても、何を考えなければいけないか、何をやらなければいけないかで、いろいろな考え方ができる。長期的な視野で価値を考えることが大切だ」と生徒らにアドバイスした。

授業を受けたマクナーニ咲来(さら)さんは「電車の中で住宅ローンの中吊り広告をよく見かけるが、それがどういう意味なのかよく分かった。収入が多くても、忙しすぎて家庭で過ごす時間がなければ、家を買う意味があるのかとも考えてしまった」と、ワークライフバランスと収入の問題について考えを深めていた。

また、起業体験で「社長」を務めたことがあるラブレイス友里恵さんは「お金の大切さや難しさを痛感した。起業体験を通じて、自分だけでなくいろいろな社員が一つになってビジネスが成り立っていることを知った。将来はビジネスでしっかり成功して、自分の家を賢く建てたい」と夢を語った。

同校で家庭科を担当する丸山智子教諭は「本校は28歳のころを想定してキャリアを描く『28Project』として、さまざまな取り組みを行っているが、ライフデザインを考える上でお金は切り離せない問題だ」と授業の狙いを説明した。

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