学校に森を連れてくる人を 森林環境教育の実践家らが提案

森林空間を活用した学びのイノベーションを推進している林野庁は3月3日、今年度の「つたえる、感じる、つながる、森林×SDGsプロジェクト事業」の最終報告会をオンラインで開催した。パネルディスカッションでは、森林環境教育に携わる団体や教育関係者らが、学校における森林環境教育の普及についてアイデアを語った。

森林環境教育を学校にどう展開していくかを話し合ったパネルディスカッション(Zoomで取材)

最初に、同庁の「森林空間を活用した教育イノベーション検討委員会」の委員を務めた天笠茂千葉大学特任教授が、森林環境教育を学校の教育課程の中に組み込んでいくための手だてを解説。

「学習指導要領では、すでにさまざまな教科の中で森林についての学びが位置付けられている。その上で、俗にいう『〇〇教育』や問題解決学習をどうやっていくかが、学校の課題になっている。これらを森林空間の活用によってサポートするために、森林に関する知識やノウハウを持っている人がカリキュラムコーディネーターとして活動していくことを考えてはどうか」と述べた。

学校と連携した森林環境教育を実践しているホールアース自然学校福島校の和田祐樹代表は、自然が身近にない都市部での森林環境教育をどう実践するかという観点から、「子供たちを大自然の中に連れていく人は世の中にたくさんいるが、学校に森を連れてくる人が必要なのではないか。福島県では東日本大震災で、外での遊びや活動ができないときがあったが、そうした状況でも体育館や教室で自然を学ぶ活動をした。地域の自然学校にいる人材と学校がつながることは大切だ」と話した。

さらに、岐阜県立森林文化アカデミーの萩原・ナバ・裕作准教授は「学校の先生たちが『やりたい』『できるんだ』という雰囲気になるかどうかが鍵だ。林野庁がモデル校で専門家を集めて、森林環境教育のカリキュラムを実際につくったらどうか。そのモデル校を東京のど真ん中でやったら、すごく面白いことができそうだ」と提案した。

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