免許外教科担任が常態化 土佐町が解消求める意見書を採択

中学校美術科と技術・家庭科の技能教科において、免許のない教員が指導する「免許外教科担任」が常態化しているとして、高知県土佐町議会は3月9日、県と県教委に解消を求める意見書を賛成6人、反対1人で採択した。

「免許外教科担任制度」は、中学校や高校などで、教科の免許状を持っている教員を採用・配置できない場合、校内の他教科の教員が1年間だけ、その教科を担任できる制度。しかし、土佐町では過去17年にわたって美術科の専科教員が配置されていなかった。

高知県土佐町の鈴木大裕町議

同意見書を発議した同町の鈴木大裕町議は「子供の学習権の保障に関わる重要な問題というだけでなく、教員にとっても専門ではない教科を一から学び、教えることは大きな負担となっている」と訴える。

高知県教委によると県内108の公立中学校のうち、美術科教諭が配置されているのは48校、技術科は47校、家庭科は37校となっており、問題は同町に限ったものではないという。

このような状況にも関わらず、県における今年の美術科教諭の募集は2人程度とされていることや、過疎化が進む自治体に多い1学年1クラスの小規模中学校には、同県の教員配置基準では教員を7人(校長、教頭を除く)しか配置できないことから、意見書では免許外教科担任の常態化は構造的な問題だと指摘している。

鈴木町議は「免許外教科担任の常態化は、高知県だけでなく全国的な問題だ。今回の意見書がきっかけとなり、その背景にある教員不足に関してもスポットライトが当たればと考えている。それぞれの教員が専門性を発揮できるような教育環境づくりに取り組んでいきたい」と話す。

今月4日には同県大月町議会でも、同様の意見書が全会一致で採択された。11日には芸西村議会でも意見書が提出される予定となっている。

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