盲ろうの子供への関わり方 特総研が解説資料を作成

国立特別支援教育総合研究所は3月17日までに、保護者・教員ら向けに、視覚と聴覚の両方に障害のある盲ろうの子供との関わり方を解説した資料を作成し、同研究所ホームページに公開した。個々で異なる障害の状態の把握やコミュニケーションの取り方、指導における適切な配慮などのポイントをまとめている。

作成された解説資料

盲ろうの子供は情報の入手や全体像を把握するのが難しいため、概念形成に困難を抱えており、周囲の人とのコミュニケーションも長い時間をかけて意識的に働き掛けていく必要があるとされている。

そこで、今回作成された資料では、具体的なケースを挙げながら、自分が誰なのか、名前の印や合図を使って子供に名乗る「ネームサイン」や、食事をするときにテーブルを認識させるなど、特定の活動を象徴する物を結び付ける「オブジェクト・キュー」、1日の活動の流れを、書く活動で使うものを並べて知らせるなどの「スケジュールボックス」などの方法を紹介している。

また、移動の際に困難があることから、空間を把握しやすく、触覚的にも分かりやすい環境をつくることの重要性も指摘。道具や玩具は決まった場所にしまうようにしたり、視覚的・触覚的なシンボルを付け、コントラストの明確な色を用いたりするなどの工夫、認識するための時間を十分確保するなどの配慮にも触れている。

2017年度に同研究所が全国の特別支援学校に行った実態調査では、盲ろうの子供は少なくとも166校で315人が在籍していることが分かっている。さらに、担当している教員の9割近くが、何らかの盲ろう教育の研修の必要性を感じていた。

資料は近日中に、全国の特別支援学校などにも送付される。

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