【GIGA到来】年度内端末整備97.6% 43自治体で未完了

GIGAスクール構想で整備が進められている1人1台端末について、文科省は3月17日、各自治体の整備状況を集計し公表した。学校設置者である1812自治体のうち、97.6%に当たる1769自治体が今年度内に納品が完了するとした一方、43自治体では完了せず、4月以降にずれ込む見込み。うち22自治体は納品完了時期を2学期(8月)以降、または未定としており、先行して整備した自治体との差が大きくなっている。

図表①:納品が完了する自治体の割合(出所:文科省「GIGAスクール構想の実現に向けたICT環境整備の進捗状況について 速報値」を基に教育新聞作成

納品完了する自治体の割合は、今年1月時点で約3割、2月時点で約5割だが、年度末にかけて大幅に増加する見通しとなっている=図表①=。一方で今年度内に納品が完了しない自治体は43自治体で、21自治体が来年度の1学期まで、22自治体が2学期以降を予定している=図表②=。

図表②:今年度内に納品が完了しない43自治体の納品時期、年度内未完了の理由(出所:文科省)

今年度内に納品が完了しない理由として最も多いのは「端末への需給のひっ迫などによる納期遅延」で13自治体、「入札の公示などはしたが不調になった」が6自治体。文科省によれば、入札不調は「地域や納期を限定したこと」などが要因だという。

その他の理由としては「OSの選定や仕様の決定、関係者との調整に期間を要し発注時期が遅くなった」「機器納品後のキッティング、端末設定に時間を要する」「端末本体は納品予定であるものの、インターネット接続回線の開通までに一定期間を要する」などが挙がっている。

政令市で唯一、整備完了が8月末までずれ込む名古屋市教委の担当者は「端末の配布を急ぐより、ソフトウェアを充実させる検討を重視してきた。端末は今月末までに市に届く予定だが、市が選定したソフトウェアの設定などを施した上で順次、学校に配布するため、全小中学校に行きわたるまでに時間を要する」と説明する。

名古屋市教委は今年度内に、全小中学校の約1割にあたる36校で端末の配布を開始し、今年8月末までに全校に行きわたらせる見込み。また指導者用の端末は今年度内に全て整備する予定で、教員に向けた研修やマニュアル配布などはすでに行っているという。

文科省初中局情報教育・外国語教育課の今井裕一課長は「極めて多くの自治体で、急ピッチの導入を進めていただいた。一方で、個別の事情でなかなか整備ができなかった実態もある。少しでも早く納品ができないかどうか、われわれも引き続き状況を確認しつつ、相談に乗れることがあれば支援していきたい」と話す。

文科省は同時に、公立学校(小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校)の校内通信ネットワークの整備状況を報告。統廃合予定などで整備しない学校を除いた1815自治体の3万2228校では、86.2%が今年度内に、11.6%が今年4月中に整備が完了すると回答した。文科省はGIGAスクール端末の活用が本格化する今年5月以降に、接続速度や同時利用率などについて、詳細な調査を行う意向を示した。

17日に開かれた自民党文部科学部会では、文科省がこうした端末整備の状況を報告。会合後、部会長を務める赤池誠章参院議員は「来年度の1学期にずれ込むのはいろいろな事情で仕方ないとしても、2学期にずれこむ自治体が22自治体あり、その中に規模の大きい市も含まれていることは残念。これまで地方議会にも働き掛けてきたが、学びの環境が地域により違うことがないよう、しっかり議論する必要がある」と述べた。

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