コロナ禍の子供のメンタルヘルス 家族との食事で良好に

弘前大学は3月18日までに、青森県弘前市教委と連携して実施している市内の公立小中学生を対象とした調査で、コロナ禍により4分の1の家庭で、子育てのストレス増加や経済状況の悪化がみられるとの結果を発表した。こうした家庭では子供のメンタルヘルスの状態も悪かった一方で、複数で食事をするなど子供と関わる時間が多い家庭では、子供のメンタルヘルスが良好であることも示された。

同学では、弘前市教委と連携し、継続的な学校コホート調査を実施。昨年7月に、学校が休校していた期間を含む3~5月の子供の様子について保護者に調査を依頼し、9759人から回答を得た。

その結果、コロナ禍により子育てのストレスが増加したと回答した家庭は26%、経済状況が悪化した家庭は24%に上ることが明らかとなったほか、約半数の家庭で、スマートフォンやタブレット、ゲームの時間が増加していた。これらの項目について「あり」と回答した家庭は、「なし」と答えた家庭に比べ、子供のメンタルヘルスが有意に悪い状態にあった。

一方で、今回の調査では、困難な状況でもうまく適応する能力(レジリエンス)が高い子供ほど、メンタルヘルスの状態が良い傾向にあることも分かった。さらに環境要因として、コロナ禍でも複数で食事をする習慣のある家庭では、子供のメンタルヘルスの問題が少ない傾向にあった。

調査を行った同学大学院保健学研究科の足立匡基(まさき)准教授は「子育てのストレス増加や経済状態の悪化があった家庭では、子供のメンタルヘルスの状態も悪いため、そういった子供を早期にスクリーニングする必要がある。スクールカウンセラーが主体となって、スクリーニングでリスクがあると判断された子供の家庭状況や生活状況のアセスメントを進めたり、必要であれば保護者面接を行ったりして、公的な支援の可能性をスクールソーシャルワーカーが検討する。そういった状況を、学校内で情報交換を行いながら、担任だけでなく、学校や地域全体で子供を支える体制を作ることが求められている」と指摘。

全国的に、そうした「チーム学校」によるサポート体制を充実させる必要があると強調した。

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