【デジタル教科書】検討会議が中間まとめ パブコメも募集

GIGAスクール構想による1人1台端末の整備に伴い、学習者用デジタル教科書の本格導入について議論している文科省の検討会議は、3月17日に中間まとめを公表し、18日にはパブリックコメントの募集も開始した。中間まとめでは「各教科等の授業時数の2分の1に満たないこと」とされている現行の使用上限を2021年度から撤廃することや、次の小学校用教科書の改訂時期である24年度をめどに、デジタル教科書を本格導入することを改めて提言した。

一方、デジタル教科書の普及率が低い状況を考慮し▽デジタル教科書に共通して求められる機能や、デジタル教材との連携の在り方▽障害のある児童生徒や外国人児童生徒への対応▽児童生徒の健康面への配慮▽教師の指導力向上の方策▽デジタル教科書を学校や家庭で円滑に利用するための環境整備の確保――といった点については、全国規模の実証研究を踏まえた検討が必要だとした。

また将来的には、デジタル教科書の特性を生かして動画や音声などを取り入れることが考えられることや、標準的な機能や規格を備えていることの確認、障害のある児童生徒へのアクセシビリティーなども重要になることから、こうした点を考慮した新たな教科書検定の在り方についても検討すべきとした。

ただし、24年度に予定されている次の小学校用教科書の改訂は、すでに編集・検定・採択のプロセスが進んでいることから、24年度時点でのデジタル教科書は、紙の教科書と同一の内容を維持することを基本とした。

また、紙の教科書とデジタル教科書との関係については、①全ての教科等において、デジタル教科書を主たる教材として使用する②全て、または一部の教科等において、紙の教科書とデジタル教科書を併用する③一部の学年、または教科等においてデジタル教科書を主たる教材として導入する④設置者が、当該年度で使用する教科書を紙の教科書とするか、デジタル教科書とするかを選択できるようにする⑤全ての教科等において、デジタル教科書を主たる教材として使用し、必要に応じて紙の教科書を使用できるようにする――といったパターンが考えられるとして、教育の質を高める方法の検討を求めた。

その上で教科書の無償措置の対象については、財政負担も考慮しつつ、紙の教科書とデジタル教科書の組み合わせ方の検討などを踏まえて議論することとした。文科省は来年度予算案で、小学5年生から中学3年生まで、全国の約6割の学校で学習者用デジタル教科書を1教科ずつ導入する普及促進事業を盛り込んでおり、その成果を今後の議論に反映する考え。これに合わせ、今年7月までとしていた本検討会議の設置期間も延長する。

同省は3月18日から4月4日まで、今回の中間まとめに関するパブリックコメントを郵送・FAX・電子メールで募集する。意見募集要領、中間まとめの本文などはe-GOVのウェブサイトから確認できる。

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