高校生過去最高93.4% 大学生89.5%に低下 就職内定率

文科省が3月19日に公表した2020年度卒業予定の大学生と高校生の就職内定状況によると、1月末時点での高校生の就職内定率は93.4%で、前年の12月末時点と比べて1.4ポイント上昇し、過去最高となった。2月1日時点での大学生の就職内定率は89.5%で、前年同期と比べて2.8ポイント低下したものの、前年との差は縮小している。文科省の担当者は「決して就職状況がよくなっているわけではない」と楽観的な見方を引き締めている。

高校生と大学生の就職内定率の推移

高校の就職内定率を男女別に見ると、男子が94.5%(同1.7ポイント増)、女子が91.6%(同0.9ポイント増)。学科別では▽工業 97.9%▽商業 95.7%▽農業 95.3%▽看護(5年課程の5年次) 95.0%▽水産 94.3%▽家庭 93.3%▽福祉 93.3%▽総合学科 91.8%▽情報 91.4%▽普通 88.3%――となった。

内定率が最も高かったのは富山県の98.6%、最も低かったのは沖縄県の77.8%だった。

高校生の就職内定率について、文科省の担当者は「見掛け上はこの時期で過去最高の就職内定率だが、そもそも今年は、新型コロナウイルスによる経済状況の悪化を見越して進学に切り替えた生徒が多く、就職希望者が前年よりも11.3%も減少していることが大きい。求人倍率自体は下がっているので、決して就職状況がよくなっているわけではない」と厳しい見方を示した。

大学の就職内定率のうち、国公立大学は92.3%(前年同期比1.2ポイント減)、私立大学は88.6%(同3.3ポイント減)、短期大学は82.7%(同6.6ポイント減)、高等専門学校は97.1%(同2.9ポイント減)となった。また、専修学校専門課程(専門学校)は76.7%(同10.2ポイント減)だった。

男女別に大学生の就職内定率を見ると、男子は88.1%(同2.9ポイント減)、女子は91.2%(同2.6ポイント減)で、文理別では、文系が88.9%(同3.3ポイント減)、理系が92.1%(同0.9ポイント減)だった。

大学生の就職内定率について、文科省の担当者は「新型コロナウイルスの影響で出遅れた学生や、希望の職種で採用がないなどといった要因で、10月1日時点では前年同期と比べて7.0ポイントの差があったが、徐々に縮まっている」と指摘し、今年に関しては就職氷河期のような内定が取れない学生が多く発生する深刻な状態ではないとの見方を示した。

調査は、高校に関しては、全国の高校を対象に、就職を希望する生徒全員に実施。今年度は新型コロナウイルスの影響で選考日程が1カ月後ろ倒しとなったため、例年の12月末時点よりも1カ月遅らせた1月末時点での状況を取りまとめている。大学に関しては設置者や地域性を考慮して、大学、短大、高専、専門学校から合計112校を抽出。6250人の学生の就職希望の有無と内定状況について調査した。母集団の構成比から、短大は女子のみ、高専は男子のみを対象とした。

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