学校などと連携し、子供が社会問題を解決する新たなビジネスを考える「起業ゼミ」を実施している「ガイアックス」はこのほど、今年度から起業ゼミに取り組んでいるドルトン東京学園の中学生に、同社として初となる起業に対する投資を行うと発表した。練り上げたビジネスプランを同社の社員にプレゼンテーションするピッチ大会が都内で行われ、優勝した同学園中等部2年生の堀内文翔(あやと)さんに200万円の出資が決まった。

昨年11月に行われた中間発表のピッチで、事業検証費用として5万円が贈られていた堀内さんが提案したのは「リアルタイムクーポンアプリ」。雨の日など、客足が鈍っているタイミングに合わせて、飲食店がクーポンを発行できる仕組みで、実際に同社によるエンジニアサポートを受けてアプリの試作版を作成し、一部の店舗ですでに検証を行っているという。
同社では、15歳未満の堀内さんは設立した法人の発起人になれないため、起業家として経営に関わる仕組みを提供し、成長を支えていく。
同校で起業ゼミを担当する木之下瞬教諭は「1年で本当に起業までいくとは思っていなかった。ゼミに参加した生徒は課題設定や問題解決の力だけでなく、壁にぶつかってもあきらめないで挑戦するレジリエンス(困難な状況でもうまく適応する能力)を獲得していった。自分で選んだ探究をやり続ける強さが育っている」と予想以上の成果に手応えを得ていた。
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