上限時間守れない教員ほど虚偽申告 内田良准教授ら指摘

学校の働き方改革や校則の改善などに取り組む有志団体「岐阜県の学校教育をよくする会」は3月22日、記者会見を岐阜県庁で開き、1年単位の変形労働時間制を導入できる環境は整っていないと訴えた。時間外在校等時間の上限を守れていない教員ほど、勤務時間を虚偽申告している傾向にあり、持ち帰り仕事も依然として多いなど、「見えない残業時間」の存在を指摘した。

「見えない残業時間」の実態を説明する内田准教授(右)ら(岐阜県の学校教育をよくする会提供)

同会は岐阜県教職員組合が1月に県内の17校を抽出して行った勤務実態調査を分析。その結果、給特法の指針で定められている月当たり45時間を上限とする時間外労働時間を、全ての月で守れていない教員は17%、多くの月で守れていない教員は25%を占め、特に中学校で高かった。

これらの時間外労働時間を守れていない教員は、時間外在校等時間について「あまり正確に申告していない」「ほとんど正確に申告していない」と答える割合が高く、高校でその傾向が強く出ていた。

また、持ち帰り仕事の有無を見ると、小学校では6割の教員が持ち帰り仕事をしており、特に女性教員は男性教員と比べて2割以上、仕事を持ち帰っている割合が高かった。

分析を行った内田良名古屋大学准教授は「残業代が支払われない公立学校の教員にとって、時間外労働時間を過少に申告してもデメリットが少ないため、忖度(そんたく)が働きやすくなる。その結果、残業時間が見えなくなってしまう。休憩時間や持ち帰り仕事の時間も在校等時間からは見えてこない。これからは、教育委員会などが把握している勤務時間と、組合などが行う実態調査を照らし合わせて、そのギャップを見ていく必要がある」と警鐘を鳴らした。

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