「受験生や学校の負担重くなる」 教育現場からは不安も

大学入試センターが3月24日に公表した、2025年からの大学入学共通テストの出題教科・科目の方針について、教育現場で受験生と接する高校の校長や予備校の講師からは「『情報』の専任教員が少ない中で学校の負担が心配」「受験生の負担が重くなるのではないか」などと不安や懸念の声が上がった。

25年の共通テストを巡っては、大学入試センターが昨年10月に検討状況の素案を示した際、全国高等学校長協会(全高長)は「全ての高校生が受験できる出題教科・科目の設定」などをセンターに要望した。この中で「情報」については、情報科を指導する教員の配置が十分でない地域があるため懸念の声があることを指摘、慎重な対応を望む声が多いとして、課題を解決した上で出題科目をして実施すべきとの意見を述べていた。

全高長会長の萩原聡東京都立西高校校長は「こちらの要望の趣旨が方針に反映されなかったことは残念。各県から『情報』の専任の教員は少なく、規模が小さい学校では、プログラミングなど踏み込んだ内容を指導できる教員がなかなかいないとの声が聞かれる。方針が示された以上、対応するしかないかもしれないが、都道府県教委には、専任の教員の配置をお願いしたい」と要望していく考えを示した。

また、「数学」で「数学C」が出題科目に含まれていることについて、「文系生徒は数学Cの時間をなかなか確保できず、負担が重くなる」と指摘。「共通テストにとどまらず、2次試験で文科系大学の個別試験にも数学Cを検討するケースが出るかもしれず、生徒の負担につながらないか心配だ。校長の多くは同じように受け止めるのではないか」と懸念を示した。

一方、今年の共通テストに関して、昨年7月、受験生の事情を配慮した日程を求める要望書を文科省に提出した「入試改革を考える会」のメンバーで、予備校講師の吉田弘幸さんは「今年の共通テストの評価もまだ総括されていない中で、新しいことを次々と積み上げていくのは順序が逆ではないかと思う」と、議論の進め方自体に疑問を示した。

その上でやはり「数学」や「情報」で受験生の負担が重くなる心配があると指摘。「数学Cが出題科目に入ってくることで、文系生徒の負担が重くなる心配がある。また、『情報』のサンプル問題を見たが、基礎的というより応用的な問題も含まれていた。共通テストは基礎的な知識などを確認する趣旨が大きいのだから、もっと基礎的なことに絞った方がいいのではないか」と語った。

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