25年からの共通テスト21科目公表 新たに「情報」

大学入試センターは3月24日、2025年度からの大学入学共通テストの出題教科・科目の方針を公表した。来年4月から高校でスタートする新学習指導要領に対応したもので、出題教科・科目は現行の6教科30科目から7教科21科目となり、新たな科目として「情報」が加わる。今後、文科省の「大学入試のあり方に関する検討会議」での議論なども踏まえつつ、今年夏ごろまでに文科省からの実施大綱として正式に決定される見通し。

2025年度の共通テストからの出題教科・科目

25年の共通テストは、来年4月から始まる高校の新教育課程で学ぶ現在の中学2年生が受験する年に行われる。

大学入試センターの方針によると、25年からの共通テストの出題教科・科目は、「国語」1科目、「地理歴史」3科目、「公民」2科目、「地理歴史」「公民」を組み合わせた1科目、「数学」3科目、「理科」5科目、「外国語」5科目、「情報」1科目の計7教科21科目が設定される。

初めて科目に設定される「情報」については、新学習指導要領で「情報Ⅰ」が必履修科目とされていることに加え、18年6月に閣議決定された「未来投資戦略2018」で、「義務教育終了段階での高い理数能力を、大学入学以降も伸ばしていけるよう、共通テストにおいて基礎的な科目として必履修科目『情報Ⅰ』を追加する」とされたことを踏まえて出題されることとなった。

また、「地理歴史」については、「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「歴史総合、世界史探究」の3科目が設定される。新学習指導要領では、「地理総合」「歴史総合」「地理探究」「日本史探究」「世界史探究」の5科目のうち「地理総合」と「歴史総合」が必履修科目であることから、「地理総合」と選択科目「地理探究」や、「歴史総合」と選択科目「日本史探究」「世界史探究」を、それぞれ組み合わせて出題することとした。

「数学」については、「数学Ⅰ、数学A」「数学Ⅰ」「数学Ⅱ、数学B、数学C」の3科目となり、数学Cも出題範囲に加えられた。新学習指導要領で数学的な素養を広げる科目として、「数学B」「数学C」が設定されたことから、「数学Ⅰ、数学A」と「数学Ⅱ、数学B、数学C」を出題することにしたとし、「数学Ⅱ、数学B、数学C」については受験者の負担を考慮して、「数学B」の数列、統計的な推測の2項目の内容と、「数学C」のベクトル、平面上の曲線と複素数平面の2項目の内容に対応した出題とし、このうち3項目の内容の問題を選択解答する。

一方、「簿記・会計」と「情報関係基礎」は出題されないこととなった。このうち「簿記・会計」は商業高校に一定の受験者がいるため、不利にならないような配慮を検討する。

出題教科・科目を公表した大学入試センターの会見

大学入試センターでは、25年からの共通テストについて、内部に検討部会や委員会を設置して議論を進め、原案を大学や高校の団体に照会して意見を反映させて今回の方針を取りまとめた。検討にあたっては、①必履修教科・科目を尊重しつつ、大学教育を受けるために必要な学力の測定に資すること②新学習指導要領の各教科・科目の趣旨を踏まえたものとなるよう配慮すること③問題作成委員の派遣や試験の実施など大学・高校関係者の負担に十分配慮するとともに、受験者数の減少に対応して問題作成経費などの業務経費を削減することも念頭に、必要なスリム化を行うこと④受験者への過度な負担にならないよう、必履修科目の出題や科目選択の組み合わせなどについて、現行の共通テストからの大きな変更を避けるよう配慮すること――の4点を考慮した。

文科省では現在、「大学入試のあり方に関する検討会議」で、共通テストと各大学の個別入試との関係や記述式問題の導入、英語4技能の評価などについて議論を進めており、25年の共通テストの内容にも影響を与える可能性がある。今年7月には、文科省から25年実施の共通テストの実施大綱として正式に発表される。

出題の対象となる7教科に関する、25年度の共通テストの出題科目は次の通り(『』は共通テストの出題科目の名称、「」は学習指導要領の科目の名称)。

【国語】

出題科目は『国語』の1科目とする。『国語』は「現代の国語」及び「言語文化」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章 (論理的な文章、実用的な文章、文学的な文章)及び古典 (古文、漢文) を扱う。また、国語で一つの試験時間帯とする。

【地理歴史】

出題科目は『地理総合、地理探究』『歴史総合、日本史探究』及び『歴史総合、世界史探究』の3科目とする。

『地理総合、地理探究』は「地理総合」及び「地理探究」の内容を、『歴史総合、日本史探究』は「歴史総合」及び「日本史探究」の内容を、『歴史総合、世界史探究』は「歴史総合」及び「世界史探究」の内容を、それぞれ出題範囲とする。

また、公民と組み合わせた科目として、『地理総合、歴史総合、公共』を出題する。

『地理総合、歴史総合、公共』は「地理総合」、「歴史総合」及び「公共」の内容を出題範囲とする。

【公民】

出題科目は『公共、倫理』及び『公共、政治・経済』の2科目とする。

『公共、倫理』は「公共」及び「倫理」の内容を、『公共、政治・経済』は「公共」及び「政治・経済」の内容を、それぞれ出題範囲とする。

また、地理歴史と組み合わせた科目として、『地理総合、歴史総合、公共』を出題する。

『地理総合、歴史総合、公共』は「地理総合」、「歴史総合」及び「公共」の内容を出題範囲とする。

【数学】

出題科目は『数学I、数学A』、『数学I』及び『数学Ⅱ、数学B、数学C』の3科目とする。

『数学I、数学A』は「数学I」及び「数学A」の内容、『数学I』は「数学I」の内容をそれぞれ出題範囲とする。

『数学Ⅱ、数学B、数学C』は「数学Ⅱ」、「数学B」及び「数学C」の内容を出題範囲とする。

【理科】

出題科目は『物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎』『物理』『化学』『生物』『地学』の5科目とする。

『物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎』は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」及び「地学基礎」の内容を出題範囲とする。

『物理』は「物理」の内容を、『化学』は「化学」の内容を、『生物』は「生物」の内容を、『地学』は「地学」の内容を、それぞれ出題範囲とする。

【外国語】

出題科目は『英語』『ドイツ語』『フランス語』『中国語』及び『韓国語』の5科目とする。

『英語』は「英語コミュニケーションI」「英語コミュニケーションⅡ」及び「論理・表現I」の内容を出題範囲とする。

『ドイツ語』『フランス語』 『中国語』及び『韓国語』は、『英語』に準ずる。

『英語』の試験形態は、引き続き、問題冊子、マークシート式解答用紙及びICプレーヤーを使用して実施する方式とする。なお、 ICプレーヤーを使用して実施する試験は『英語』のみとし、別の試験時間帯で実施する。

【情報】

出題科目は『情報』の1科目とする。「情報I」の内容を出題範囲とする。また、情報で一つの試験時間帯とする。

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