東北大が2年連続トップ 世界大学ランキング日本版

英国の高等教育専門誌『Times Higher Education(THE)』が毎年実施する世界大学ランキング日本版が3月25日、公表され、東北大学が2年連続でトップに輝いた。2位は東京工業大学(前年3位)、3位は前年と同じく東京大学だった。同日にオンラインで開催されたカンファレンスでは、チーフ・ナレッジ・オフィサーのフィル・ベイティ氏が講演。コロナ禍で変化が問われる大学教育について「オンライン学習への移行は一時的なものではなく、永続的」とし、大学の価値や在り方を抜本的に見直す必要があると指摘した。

コロナ禍における世界の大学教育の潮流を解説するベイティ氏

同ランキングは、「総合」「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の5分野で各大学を評価するもので、今年度は国内の278校(国立67校、公立44校、私立167校)が対象となった。

4位以降の順位は▽4位 京都大学(前年2位)▽5位 大阪大学(同8位)▽6位 北海道大学(同6位)▽7位 名古屋大学(同7位)▽8位 九州大学(同5位)▽9位 筑波大学(同9位)▽10位 広島大学(同12位)。

私立大学で15位以内にランクインしたのは順に、11位の国際基督教大学(同11位)、12位の慶應義塾大学(同14位)、13位の早稲田大学(同13位)――など。

オンラインカンファレンスでベイティ氏は、コロナ禍で影響を受けた大学の対応の世界的な潮流と、将来の役割などを解説。併せて、昨年4月から5月にかけて53カ国200の大学執行部を対象に実施した「THE大学リーダーズ調査」の結果を示した。

同調査結果によると、オンライン学習の移行に成功したと回答した大学はヨーロッパなどでは5割以上だったが、日本では2割ほどにとどまった。一方、オンラインでも対面時と同じ教育の質を維持できたと回答したのは日本で4割以上と、世界的に見ても高水準を記録した。

また、今後、オンラインと対面の授業を組み合わせて実施すると回答したのは、オセアニアやヨーロッパ、北米などで100%近くを占めた。一方、日本は4割にも満たなかった。

ベイティ氏は「オンラインへの移行は大きな課題があるが、本当にポジティブな変化がある」と強調。ある日本の大学の学長からの「オンライン学習は、学生の引っ込み思案を克服させる。受動的な態度を改めさせ、学習に積極的に関与するようになった」とのコメントを紹介した。

また、「オンライン学習への移行は、一時的ではなく永続的。オンラインと対面型のブレンド型学習が長期的な形態となる。もう以前の形には戻らない」と断言。

コロナ禍の影響で、大学にとっての“消費者”である学生が、より大きな影響力を持つとも指摘し、「学生は好きな時・場所で自分のペースで学習することに慣れて、大学はプログラムを柔軟にする必要が出てくる。授業料でも、大学の教育で何を得ているのかを問う学生からの圧力がますます強くなるだろう」と述べ、大学教育の在り方を見直す必要性に触れた。

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