制服を着用義務のない標準服に 校則問題で教員が署名提出

生徒の誰もが着用を義務付けられている「制服」から、着用を強制されない「標準服」にすべきだとして、現職の高校教員らが3月26日、文科省の鰐淵洋子文科大臣政務官に、ネット署名と要望書を提出した。制服の着用義務がなくなれば、靴下の色や頭髪などを細かく規定した校則や、それに基づく身だしなみのルールや指導もなくなるとして、文科省に積極的な関与を働き掛けた。

制服の標準服化を訴える署名について記者会見する西村教諭

岐阜県の公立高校に勤める西村祐二教諭が呼び掛け人となり始まったネット署名「【令和の校則】制服を着ない自由はありますか…? 制服は強制力のない『標準服』にして、行き過ぎた指導に苦しむ生徒を救いたい!」には、1月30日~3月23日の間に1万8888筆の賛同と193件のコメントが寄せられた。

署名に合わせて提出された要望書では、制服を着たくない、着られない生徒がいる中で、学校が制服を強制する権限があるのか、文科省としての見解をただすと共に▽服装や身だしなみの指導、校則に関する全国的な調査の実施▽校則や決まりを学校ホームページで公開し、児童生徒や保護者が意見できる体制を作ることへの見解の表明▽人権侵害、人格否定、心身の健康を害する校則や決まりの即時廃止の通知▽校則の目的や成立要件、校長の権限、改正プロセス、どういった校則は許されないかなどの原理原則をガイドラインなどで定めること――を求めた。

記者会見では、署名活動に賛同し、米国の公立高校に留学経験のある高校生も出席。「留学先の高校では制服がなく、服装に関する規定は一応あったものの、最低限のルールしかなかった。みんな同じであることを求めるのは、そこまで重要なことなのか。もっと多様性を認めて生きやすい学校にすべきだ。学習に関係のない校則があるせいで生徒指導に時間がかかり、先生と生徒がポジティブな目標に向き合えていない」と指摘した。

勤務校では昨年、コロナ禍で制服の衛生面などの観点から、私服の登校が認められたという西村教諭は「制服に合わせて『派手な色はいけない』など、制服があるからこそ身だしなみの規定が細かくなるという一面がある。私服でも可能になれば身だしなみの規定はなくなるはずだ」と話し、コロナ禍により各地の学校の校則が緩和された今こそ、校則を改善していくべきときだと強調した。

その上で「校則は本来、生徒が安心安全に学校生活を送るためにあったはずなのに、いつしか目的化してしまった。コロナ後にどんな学校をつくるべきか。明るい髪やカラフルな服装でいいのではないか。もともと生徒は多様だ。その内面に寄り添うことこそが、令和の学校教育で大切なことなのではないか」と同じ教員に向けて投げ掛けた。

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