【#教師のバトン】現場の声「受け止め、進める」 文科相

萩生田光一文科相は3月30日の閣議後会見で、文科省が今月26日に開始した「#教師のバトン」プロジェクトの反響について言及した。同プロジェクトは教職を目指す学生などにSNSで教員の魅力を発信する趣旨だが、実際には教員や関係者などから労働環境の改善を求める声が相次いだことで、萩生田文科相は「今回、投稿いただいた多くの先生方の思いをしっかり受け止めて、働き方改革を前に進めてまいりたい」と応じた。

「#教師のバトン」プロジェクトの反響について語る萩生田文科相

「#教師のバトン」プロジェクト開始後、ツイッターには「気持ちよくバトンを引き継ぐための労働環境の改善をお願いしたい」「ずっとなりたかった仕事に就いたものの、一生続けられる仕事ではない」など、処遇改善を求める声が続々と投稿されている。教員の家族を名乗るアカウントから「一緒にごはんを食べた記憶がほぼない」という声もあった。

萩生田文科相は「学校現場の先生方から長時間勤務の実態や、部活動指導の重い負担を訴えるなど、厳しい勤務の実態を訴える投稿が多く寄せられていると承知している。こうした投稿内容を拝見し、改めて学校現場の先生方が置かれている厳しい勤務環境を社会一般に明らかにしていただいたと受け止めており、また、ますます学校における働き方改革を進めていかなければならないとの意を強くしている」と述べた。

続けて「前向きな意見もあるし、もう本当に『明日にでも辞めたい』、あるいは『こんな職場に若い学生たちは来ない方がよい』といったネガティブな意見もあって、戸惑いも感じているが、他方、この機会に教員の働き方を変え、処遇改善も含めて見直すのだという、われわれ(文科省)の思い、胎動を、教育現場の皆さんが感じていただいているからこそ、こういう発信をしていただけるのだと思う」と語り、現場の声を受け止めた上で、今後の働き方改革に生かす考えを改めて強調した。

文科省の同プロジェクトチームは立ち上げ後の反響を受け、29日に公式noteページを更新。「長時間労働の改善、部活動の負担、顧問制度の廃止、給特法の改正、教職員定数の改善、免許更新制の廃止などをはじめとして、さまざまなご指摘いただきました」として、「教員の皆さんの置かれている厳しい状況を再認識するとともに、改革を加速化させていく必要性を強く実感しています」と応じた。

同省では、部活動改革や外部人材の増員を進めていること、教員免許更新制の抜本的な見直しに向けた議論を始めていることを紹介。また「先行して改革に取り組んでいる地域や学校では、少しずつ成果が報告されている」とし、「いただいたご意見を分析し、本質的な改革につなげたい」と強調した。

同プロジェクトを担当する文科省生涯学習推進課・専修学校教育振興室の金城太一室長も「投稿にあたって所属長の許諾は不要とし、学校単位ではなく、日々実践している教員の取り組みを投稿してもらおうと考えた。批判の声はあるだろうと思っていたが、教員が厳しい環境にあることを改めて認識した」と受け止めた。

同時に「ここでやめてしまったら意味がない。先行して働き方改革を進めている地域の事例や、文科省での検討状況が学校現場に十分に届いていないこともあるため、立場を超えて情報を共有していきたい」と話し、今後も投稿を呼び掛けるとともに、文科省からツイッターやnoteを活用した情報発信を続け、「社会全体で教師を応援する機運を作りたい」とした。

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