コミュニティ・スクールを改めて推進 文科省が検討会議

地域住民や保護者が学校運営に参画する「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」について改めて検討するため、文科省は4月6日、新たに「コミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議」を設置し、4月23日に第1回会合を開くことを公表した。コミュニティ・スクールの導入は、昨年7月1日時点で公立学校の27.2%に当たる9788校にとどまっており、検討会議では好事例の共有やさらなる推進の道筋を探る。年内に答申を取りまとめる方針。

コミュニティ・スクールの検討会議について説明する萩生田文科相

コミュニティ・スクールは2004年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」によって法制化され、17年の法改正で、その設置が教育委員会の努力義務と位置付けられた。法改正の際、5年後に在り方の検討を行うよう附則で定められており、今回の検討会議の設置となった。

検討会議には、貝ノ瀨滋・全国コミュニティ・スクール連絡協議会会長(東京都三鷹市教育長)ら自治体関係者や学識経験者、菅野祐太・認定NPOカタリバディレクター(岩手県大槌町教育専門官)ら教育系NPO関係者などの有識者が参加する。

萩生田光一文科相は同日の閣議後会見で、「コミュニティ・スクールは学校や地域が抱える、さまざまな課題解決のプラットフォームともなりうる。その数は着実に増加しているが、現在も地域によって導入状況に差が見られることから、さらなる設置の促進や、活動内容の充実を図るため、コミュニティ・スクールの在り方について検討していきたい」と説明した。

その上で、「コミュニティ・スクールの果たすべき役割は、定款が決まっているものではなく、地域性に合わせて、学校のサポーターとして応援団として、地域の皆さんがしっかり支えていただく体制が大事だと思う。自分の母校や地域の学校が今どういう状況にあるのか、どんなことで困っているのか、どんなことに手を差し伸べたら子供たちの教育にプラスなのかを、地域の皆さんが日頃から意識してもらうことは極めて大事だ」と指摘。

続けて「GIGAスクールなども、学校の中だけでは情報不足で解決しないけれども、コミュニティ・スクールの役員さんに聞いてみたら、すごく簡単に解決することもたくさんあるはず。学校は閉鎖的にならないように、地域の一員だという思いを持ってほしい。校長先生たちのマネジメントにも関わると思うが、地域と程よい関係を作り、コミュニティ・スクールには(学校を)しっかり支えてほしい。答えは多分一つじゃないんだと思う」と述べた。

コミュニティ・スクールを導入している公立学校は、昨年7月1日時点で全体の27.2%に当たる9788校。前年度より2187校増加した。校種別に見ると▽幼稚園 237園(前年度比40園増)▽小学校 5884校(同1266校増)▽中学校 2721校(同622校増)▽義務教育学校 76校(同26校増)▽中等教育学校 3校(前年度から変化なし)▽高校 668校(同161校増)▽特別支援学校 199校(同72校増)。

政府は2018年に閣議決定した第3期教育振興基本計画で、22年度までに「全ての公立学校において学校運営協議会制度が導入されること」「全ての小中学校区において地域学校協働活動が推進されること」を目指している。

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