教育のデジタル化柱に提言まとめへ 教育再生会議WG

ポストコロナ期のニューノーマル(新たな日常)における、新たな学びの在り方を検討している政府の教育再生実行会議・初等中等教育ワーキング・グループ(WG)は4月6日、会合を開き、5月に取りまとめる提言の柱として「教育のデジタル化」を盛り込む方向性を確認した。児童生徒の学習ログなどを収集して子供たちの学びに役立てる一方、いじめなど負の部分のデータの取り扱いへの配慮も盛り込む。近く高等教育ワーキンググループと合同ワーキングを開いて最終調整した上で、5月に菅義偉首相に提出したいとしている。

初等中等教育WGであいさつを述べる萩生田文科相

初等中等教育WGの最終会合となった6日は、冒頭、萩生田光一文科相が「今回の提言案は、1人1人の多様な幸せや社会全体の幸せともいうべきウェルビーイングの実現、学習者主体の教育への転換、教育のデジタル化推進とデータ機動型への転換を軸に整理している。大いに議論を深めて提言の取りまとめにつなげていただきたい」とあいさつした。

会合では、これまでの論点をまとめた初等中等教育に関する提言案をもとに、各委員から意見が示された。会合後に記者会見した内閣官房教育再生実行会議担当室の池田貴城(たかくに)室長によると、今回の提言では、子供の幸福度や自己肯定感の向上につながるウェルビーイングの実現を第一に掲げる方向性が改めて確認された。ただし、ウェルビーイングという言葉は端的に日本語で表しにくく、使う人によってニュアンスが異なる部分もあることから、最終的な文言はWGの佃和夫主査らを中心に調整することになった。

また、ウェルビーイングの実現を目指して有力な手段になる「教育のデジタル化」を、大きな柱として提言に盛り込む方向性も確認された。デジタル化については、児童生徒の学習ログや生活・健康面のデータ、教師の指導記録などを収集して、子供たちの個別最適な学びや教員の働き方改革につなげる形で、積極的に活用する方向性で各委員の意見が一致している。

一方、会合では、不登校やいじめ、事故など負の部分の履歴がいつまでも残るのは、子供が上位の学校で心機一転を図るときに支障になるので配慮が必要との意見が出され、データの慎重な取り扱いについても一定の方針を示すことになった。

また、ICTを活用したアクティブ・ラーニングを進める上で、教員には、教室の全員に一斉に授業を行う「チョーク&トーク方式」から、ファシリテーター的な役割に変わることが求められるという意識改革も必要との意見もあり、提言に盛り込む最終的な文言について調整することになった。

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