子供の意見表明を支援する専門人材を配置 厚労省WTが素案

虐待などに遭った子供が自分の意見を表明する権利などを保障する仕組みを検討してきた、厚労省の「子どもの権利擁護に関するワーキングチーム」はこのほど、第9回会合をオンラインで開き、子供の意見表明を支援する専門人材の配置などを盛り込んだ「取りまとめ素案」について協議した。児童相談所が子供の施設入所や一時保護などの措置を取る場合などに、適切な方法で子供の意見を聴取することを法令で義務付けることも求めた。

この日の会合で示された素案では、子どもの権利条約や児童福祉法に基づき、子供の最善の利益のために、子供が意見を表明する機会の確保が必要だと強調。特に、虐待の被害に遭った子供や社会的擁護の下で生活している子供は、対面で意見を表明しようとすると、精神的に混乱したり、無口になったりすることから、子供の状態を理解している大人が意見表明を支援する仕組みを構築する必要があるとした。

そこで素案では、子供の考えや思いを傾聴した上で、子供の意見を行政機関や児童福祉施設に代弁する、専門職としての「意見表明支援員」の配置を提案。さらに、子供の権利侵害が生じた場合に、子供や関係機関が訴えを申し立てることができ、調査や審議を経て行政機関や施設などに対して意見具申や勧告を行える第三者的な機関を整備する必要があるとし、体制や課題について整理した。

また、里親委託や施設入所の措置を児童相談所が決定する場合は、それに先立って、子供に説明をした上で意見を聞くようにすることを、児童福祉法上で規定すべきだと提言。緊急性の高い一時保護で、決定前に意見を聞くことが難しかった場合でも、事後速やかに意見を聞くようにすべきだとした。

出席した委員からは「児童相談所の職員が疲弊していて、子供の意見を丁寧に聞くのが難しい状況もある。仕組みや研修を整えるだけでなく、現場の余裕を生み出すための体制の見直しについても付記すべきだ」「措置が解除された18歳以降になってから、当時の自分自身に対する決定や記録について知る権利も保障される必要がある」などの意見が出た。

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