【GIGA到来】端末、子供に届かず47.1% 教育新聞調査

GIGAスクール構想による1人1台端末の活用が今年度から本格的に始まることを踏まえ、教育新聞は教員を対象に、学校現場の1人1台端末環境に関するウェブアンケートを行った。小中学校などの教員357人の回答によると、今年4月1日時点で1人1台端末を「授業で日常的に活用している」と答えた教員が19.3%となった一方で、児童生徒の手元に届いていない(「端末が届いたが、児童生徒に配布していない」および「まだ学校に届いていない」)との回答が合わせて47.1%となり、現時点ですでに端末の整備・活用状況に大きな格差が生じている学校現場の姿が浮かび上がってきた。

グラフ1:4月1日時点の端末整備状況(小中学校教員)

4月1日時点の端末整備状況を尋ねたところ、端末が学校に届いていると回答した教員は84.9%。最も多いのは「端末が届いたが、児童生徒にまだ配布していない」で37.3%、次に「端末が届き、授業で日常的に活用している」が19.3%だった=グラフ1参照

一方で「端末がまだ学校に届いていない」と答えた教員も9.8%いたほか、「その他」と回答した上で自由記述欄に「全員に行き渡るだけの台数は確保していない」「4年生から6年生については、端末が届いて時々活用している。1年生から3年生については端末が用意されていない」「整備される見通しがない」といった現状を訴える教員もいた。

調査では、端末のほかに、4月1日時点での周辺機材の整備状況についても尋ねた。児童生徒用と同じ指導者用端末があると、教員も操作に慣れることができ、授業での活用方法を探りやすいが、実際に児童生徒用と同じ指導者用端末が「整備されている」と回答した教員は54.9%にとどまった。

グラフ2:4月1日時点の周辺機材の整備状況(小中学校教員)

また児童生徒が端末を使う上で、紛失や故障のリスクを想定した予備機については、「整備されている」と回答した教員は41.7%で、やや心もとない結果となった=グラフ2参照。充電保管庫については79.8%、電子黒板については47.3%が「整備されている」と回答。周辺機材の種類によっても、学校によって整備状況が異なる状況が見受けられた。

グラフ3:1人1台端末の使途(小中学校教員)

さらに1人1台端末の使途(予定を含む)については、「インターネットを用いた情報収集」が66.6%でトップ。次いで「発表・プレゼンテーション」(64.1%)、「デジタル教材(ドリル・資料など)」(59.1%)となり、探究的な学びや個別最適な学びに向けた活用が目指されていることが分かった=グラフ3参照

「録音・録画・写真撮影」といったシンプルな機能も58.0%と高かった。1人1台端末を活用する第一歩として、こうした機能を使う教員が多いようだ。一方で「非常時の遠隔授業」(23.0%)、「不登校児童生徒への遠隔授業」(17.9%)はいずれも低く、通信環境や教員のスキルなどにも左右される遠隔授業に取り組む教員はまだ少ないことがうかがえた。

グラフ4:4月1日時点の端末整備状況(高校教員)

今回GIGAスクール構想で1人1台端末が整備される小中学校に加え、高校の教員にも1人1台環境の実現状況を聞いたところ、回答した97人のうち32.0%が「すでに実現している」、37.1%が「まだ実現していないが、整備の予定がある」と回答した=グラフ4参照。「すでに実現している」「または整備の予定がある」と回答した教員のうち、端末の費用は「保護者負担」で行うと回答した教員が約半数、学校設置者は34.3%だった。

今回のウェブアンケートは今年4月1日から6日の間に実施。教育新聞の購読者のほか、教育新聞の公式SNSなどで回答を募り、全国の小学校・中学校・義務教育学校・高校・中等教育学校・特別支援学校の教諭・学校管理職456人から回答を得た。

ウェブで回答依頼するアンケートの性質上、回答した教員の属性が日本の教員全体の構成比と異なり、日本全体の実態を表しているわけではないことに留意する必要がある。今回の回答者は、公的統計が示す日本の教員全体と比較して、性別では男性、年代では20・30代、学校所在地では東京都内・南関東(千葉県・埼玉県・神奈川県)の割合がそれぞれ高く、学校種では小学校・高校の割合がやや高くなっていた。

教育新聞では、本アンケートの調査結果を順次紹介していく。

アンケート回答者の基本属性は次の通り。

【学校種】小学校46.3%、中学校24.8%、義務教育学校0.4%、高校19.3%、中等教育学校3.5%、特別支援学校5.3%、その他0.4%
【学校設置者】国立2.6%、公立86.6%、私立10.7%
【職位】教諭89.5%、学校管理職10.5%
【学校所在地】北海道5.5%、東北5.5%、北関東3.7%、東京都内16.9%、南関東20.0%、甲信越3.5%、北陸1.3%、東海11.8%、近畿14.7%、中国5.3%、四国1.5%、九州・沖縄10.3%
【性別】男性57.2%、女性39.7%、その他・答えたくない3.1%
【年代】20代22.8%、30代34.2%、40代24.6%、50代16.0%、60歳以上2.4%
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