わいせつ教員を再任させない法改正を 埼玉県知事が要望

児童生徒へのわいせつ行為を行った教員の再任に厳しい対応を求める声が高まる中、埼玉県の大野元裕知事は4月8日、わいせつ行為で懲戒免職を受けた教員を二度と教壇に立たせないよう、教員免許法の改正などを求める要望を萩生田光一文科相に伝えた。萩生田文科相は国会の動きも注視しながら対応を進めたいとの意向を示した。

埼玉県の大野知事と萩生田文科相(右)のオンライン会談

大野知事と萩生田文科相の会談はオンラインで行われた。大野知事はこの中で、同県では2019年度に17人の教員がわいせつ行為で懲戒免職になったことを挙げ、現行の教員免許法では免許が失効しても3年を経過すれば再取得できることについて、「法制上、乗り越えられない課題があるとして法案提出に至らなかったと聞くが、こうした教員には二度と教壇に立ってほしくないという、県民や保護者の強い声がある」と強調。

その上で、わいせつ行為で懲戒免職となった教員を二度と教壇に立たせないよう、教員免許法を改正することと、教員採用にあたって性犯罪歴のない証明書を求める取り組みについても検討してほしいと要望した。

これに対し萩生田文科相は、わいせつ教員対策として今年2月に、都道府県教委などが教員採用の際、過去の懲戒免職処分歴を過去40年間まで検索できる「官報情報検索ツール」を提供したほか、教員免許法施行規則の改正で4月からは懲戒免職の処分理由も判別できるようになったことを説明し、理解を求めた。

さらに教員免許法の改正に向けては、与党が法整備に向けワーキングチームを立ち上げて議論を進めていることに触れ、こうした動きを注視しながら必要な協力をしたいとの考えを示した。これに対し大野知事は、引き続き文科省と連携して取り組みたいとの意向を示したという。

わいせつ行為で懲戒免職処分を受けた教員を再び教壇に立たせないための、教員免許法の改正を巡っては、萩生田文科相は今年3月1日の衆院予算委の質疑の中で、「今国会での法案提出は見送ったが、諦めたわけではない。引き続きしっかり考え、制度を作っていきたいと思う」と述べるなど、法整備への意欲を示していた。

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