共通テストの検定料値上げ検討 大学入試センターが提言

大学入試センターは4月9日、同センターの経営上の課題について議論してきた運営審議会の提言を公表した。自己収入の大半を検定料収入に依存している同センターでは、大学入学共通テストの受験者数も減少する中で、検定料の引き上げを行わなければ、今年度から毎年十数億円の赤字が新たに発生するとの試算があるとして、検定料や大学への成績提供手数料の引き上げの検討を求めた。

大学入試センター(2018年7月撮影)

昨年6月に運営審議会に設置された「将来構想ワーキングチーム」の議論のまとめを基に作成された提言では、独立行政法人となっている同センターは国からの運営費交付金が措置されておらず、自己収入の9割を大学入試センター試験の検定料でまかなっている状態であり、大規模な災害や新型コロナウイルスのような感染症の流行で試験実施が不可能となればすぐに経営困難に陥ると、収益構造上の問題を挙げた。

さらに、今後、18歳人口の減少や入試の多様化により、共通テストの受験者数が減っていくことを踏まえれば、検定料の引き上げなどの対応を行わない場合、今年度から始まる第5期中期目標期間で毎年十数億円の赤字が新たに発生し、2023年度には最大約17億円の赤字が発生する試算もあると指摘。

05年度以降、3教科以上の受験で1万8000円に据え置かれている検定料の引き上げについて、検定料を省令で定めている文科省に対し見直しを求めていく必要があるとしたほか、共通テストの導入に際して1件当たり180円の値上げを行った大学への成績提供手数料についても、さらなる大幅な値上げが必要だとした。

また、今後の方向性として、コロナ禍で顕在化した同一期日・同一問題による一斉実施のリスクへの対応や、将来的には高校も参画した上で、大学教育に必要な学力の到達度を確認する試験などに段階的に移行していくことなどの議論への期待も明記した。

次のニュースを読む >

関連