新生児聴覚検査で公費負担 半数以上の市区町村で実施

厚労省はこのほど、全国の市区町村に対して行った、2019年度「新生児聴覚検査の実施状況調査」の結果を公表した。聴覚検査によって把握した要支援児に、療育に向けた指導援助を行っている自治体は8割を占めた。聴覚検査を公費負担している自治体は半数以上を占め、前年度より241市区町村増加するなど、難聴児の早期発見に向けた取り組みが広がっている。

公費負担を実施している市区町村

今回で3年目となる同調査によると、新生児聴覚検査の受検の有無を把握しているのは、ほぼ全ての自治体に相当する1739市区町村に上り、そのうちの1627市区町村で受検者数を集計していた。そこから算出した新生児の聴覚検査の受検率は90.8%だった。

検査の結果、要支援児に対して、健診や個別訪問で継続的に状況を把握したり、保護者への相談支援や、必要な検査機関・療育機関を紹介したりするなどの指導援助を行っているのは、1405市区町村で、全体の80.7%を占めた。

自治体として検査費用を公費負担しているのは916市区町村で、全体の52.6%(前年度比13.8ポイント増)に上った。さらに実施予定としている自治体も266市区町村あるなど、保護者の負担軽減に向けた取り組みが進みつつある状況がうかがえる結果となった。このうち、おおむね生後3日以内に実施する初回検査を全額公費負担としているのは197市区町村、定額での公費負担は628市区町村、その他の公費負担は89市区町村あった。

難聴児を巡っては、乳幼児期の検査などで早期に発見し、関係機関の支援に速やかにつなげることが重要とされている。厚労、文科両省が連携する「難聴児の早期支援に向けた保健・医療・福祉・教育の連携プロジェクト」の報告では、21年度までに国として、新生児聴覚検査に関する取り組みの推進や早期療育を促すための保健、医療、福祉、教育の連携促進、難聴児の保護者への適切な情報提供を柱とする基本方針を作ることとしている。現在、厚労省内に検討会が設置され、7月末までに基本方針を策定する方針。


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