「飛び入学に高卒資格を」提言に 教育再生実行会議WG

政府の教育再生実行会議・合同ワーキンググループ(WG)は4月15日、2回目の会合を開き、大学の9月入学(秋季入学)への移行などを巡り意見を交わした。この中で、大学への「飛び入学」について、現在は与えられていない高校卒業資格を認めるべきとの意見で一致し、提言に盛り込むことになった。また、大学での学事暦や修業年限の多様化・柔軟化を促進するために、財政支援などが必要であることも盛り込む方針。WGの議論は今回で終了し、鎌田薫座長(前早稲田大総長)を中心に最終的な文言を調整して提言をまとめ、5月中に菅義偉首相に手渡す。

オンラインで開かれた教育再生実行会議合同WG

会議後に会見した内閣官房教育再生実行会議担当室の池田貴城(たかくに)室長によると、15日の会合では、9月入学への対応などを巡って意見が交わされた。この中では、一部の大学で導入されている「飛び入学」をした学生に高校卒業資格が認められていない現状について、「高校を早く卒業できる能力を認められて入学したのに、大学を途中でやめたら高校卒業も認められないのはおかしい」などとの意見があり、高校卒業の資格を認めるべきとの文言を提言に盛り込む方針で意見が一致した。省令改正など具体的な制度設計は文科省に委ねる。

また、大学の入学時期については、4月や9月に限らず大学などの学事暦や修業年限の多様化・柔軟化を進めることで意見がまとまり、こうした動きを促進するため、財政面や制度の周知などで積極的に大学を支援することも提言に盛り込むことになった。

一方、高校の修業年限を巡って全国知事会は、生徒の習得状況に応じて柔軟に対応できるよう、学校教育法で定められた「3年」の期限を「3年以上」に改正するよう提案していたが、明確な結論には至らず、議論の経緯などをまとめる方向にとどめる見通し。

このほか15日の会合では、藤村裕一委員(鳴門教育大大学院遠隔教育プログラム推進室長・教授)から、コロナ禍の経験も生かして、平時から災害時や不測の事態に備えて、自分や他人の命を守るための知識や行動を身に付ける教育をすべきとの提案があり、提言に盛り込むことになった。

最終的にまとめられる提言は、「初等中等教育の在り方」「高等教育の在り方」「教育の社会との連携の在り方」「デジタル化への対応」を4つの柱として今後、文言を調整し、5月中に菅首相に手渡す。


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