情報科の複数校指導で手引き作成 教員不足の課題に対応

高校の新学習指導要領で情報科の内容が高度化したことを受け、文科省は4月15日、情報科の免許を持った教員による複数校指導の手引きを公開した。地域によっては、専門性や指導力のある教員が不足している課題に対応するためで、一人の教員が複数の高校を兼務する場合や遠隔授業を活用した場合の方法を、教育委員会や管理職、担当教員向けにまとめた。

手引きで想定されている複数校指導の3類型

情報科の免許を持った教員が、本務校と兼務校にまたがって、曜日や時間帯を調整し、それぞれの学校でリアルな授業を行ったり、同一の学校の全日制課程と定時制課程を兼務したりする「実地型」と、本務校以外の高校との間で遠隔授業を実施する「遠隔型」について、それぞれの勤務形態や実施体制、環境整備、授業時間外での生徒への対応などを整理。実際に、これらの方式を導入している学校の事例も紹介している。

従来の情報科では「社会と情報」か「情報の科学」のいずれかを選択することになっているが、来年度から移行する高校の新学習指導要領では、共通必履修科目として「情報Ⅰ」が位置付けられ、さらに選択科目として「情報Ⅱ」を置くことができる。「情報Ⅰ」ではプログラミングが必修となるなど、情報の科学的な理解に関する内容が拡充され、2025年に実施される大学入学共通テストでも「情報」が新たな科目に加えられる。

一方で、地域によっては、情報科の免許を持った教員の採用が進んでおらず、やむを得ず免許を持っていない教員が授業を受け持つ免許外教科担任の割合も他教科と比べて高いなど、教員の確保が課題となっている。

手引きを作成した狙いについて、文科省の担当者は「新たに教員を採用するにも時間がかかるので、新学習指導要領に対応するための一時的な工夫として示した。決して、複数校指導にすれば新たに教員を採用しなくてもいいということではない。文科省としても各教育委員会に採用や免許の取得を促していく」と説明する。


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