軽井沢風越学園の教員研修とは? 岩瀬校長が講演

軽井沢風越学園の岩瀬直樹校長・園長は4月23日、DMM.com主催のオンラインイベント「教育総合サミット2021Spring」に登壇し、『子どもも大人も学び続ける未来の学校づくりとは?』をテーマに、同学園の授業実践や教員研修の在り方について講演した。岩瀬校長は「これからの社会をつくっていく子供にとって、学校や教室は25年後の社会のプロトタイプ。私たちが25年後に望むのはどんな社会なのかに立ち返って、学校教育をデザインしなければいけない」と語った。

実践を紹介する岩瀬校長

幼稚園と義務教育学校からなる同学園は、違う年代の子供同士が同じ空間で学ぶ環境を整備。さらに子供が必要なときに実験・制作できるラボや、自然の中でのびのびと活動できる校庭を設置する。

まず岩瀬校長は、学校をデザインする上で「子供も大人も『つくり手』になることを大切にしている」とし、「物理的なものや学習の成果物にとどまらず、学びや学校、自分の安心できる場所のつくり手になれているかを起点に考えている」と説明。

その上で、子供たちの実践を紹介。例えば小学3・4年生のプロジェクト型学習では、「冬の軽井沢でキャンプ」をテーマに学びを展開。軽井沢の気候を調査したり、自分でオリジナルのテントを作り暖かくなる仕組みを研究したり、結露の仕組みを学んだりしたという。自分が学びたいことを核に、教科横断型で学びを発展させる例を示した。

さらに、教員へのアプローチについても言及。岩瀬校長は公立校勤務時代、多忙のあまり教員研修の時間が取れなかったと振り返り、同学園では教員研修を充実させるよう工夫していると明かした。

具体的には、毎週水曜日を午前授業とし、子供が帰宅した午後は教員研修の時間に充てる。加えて毎月、研修日を設定。その日は、子供たちは休日となり、教員は集中して研修に取り組む。物理的に時間をつくることで、教員同士が対話を深められたり、カリキュラムのチューニングができたりなど、学校を運営する上で大きな効果をもたらしているという。

同学園の職員室の風景

さらに職員室のレイアウトも工夫。座席を指定しないフリーアドレス制を導入し、教員が立ち話をしながらコミュニケーションを取れるスペースも完備した。こういった取り組みで自然と学び合いが生まれ、フィードバックしやすい環境をつくっている。

岩瀬校長は日々の業務に追われて十分ではないときもあるとしつつも、「カリキュラムは、実践する人がつくっていくもの。どんなカリキュラムを作るかよりも、それを実践する教員が成長し続けられる仕組みやマインドを、学校にどう取り入れられるかが大切だ」と話した。

さらに同学園の実践については、「モデル校を作りたいわけではなく、公教育が変わるための触媒になりたい。子供は学校が変わることを待っている。どう変わればいいのかを皆で話し合って、可能性を広げていきたい」と強調した。

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