教員は「子供と直接関わる職務に専念」 自民の小委員会が提言

小学校の35人学級やGIGAスクール構想など新しい学びが進む中、教員の確保や資質向上などについて議論している自民党文部科学部会の「教師の養成、採用、研修、支援小委員会」は4月27日、提言を取りまとめ、文科省に手交した。提言では「教師が子供と直接関わる職務に専念できる」ことを重要課題とし、業務の役割分担を進めることや、校内研修や授業研究を行う時間を創出することを盛り込んだ。提言の内容は今夏にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映させる。

提言では冒頭、「経験豊富な教師の大量退職と若手の大量採用や、子供たちの多様性にかかわる新たな課題など、長時間勤務をはじめとした教師への負担は深刻な事態におよび、教員の確保にも影響が出るなど、わが国の学校教育を支える中核である教職の在り方が揺らいでいる」と問題意識を表明した。

こうした現状を踏まえ、教員の支援策として「学校での働き方改革に向けて、教師が子供と直接関わる職務に専念できるよう、金銭扱いや家庭福祉などは設置者などが行い、登下校や放課後活動、地域ボランティアの調整などを行う学校運営協議会を必置とし、業務の役割分担・適正化をさらに推進すること」を求めた。

さらに「事務職員の増員、スクールサポートスタッフや特別支援教育支援員、部活動指導員などをさらに充実させること」「学校の組織マネジメント強化を目指し、校長の在任期間の長期化や裁量経費の確保など、管理職の責任と権限を明確化すること」を提言した。

また「学校での研修の充実に向けて、ICT端末を活用した効率的な授業展開や授業時間の弾力的な運用などにより、校内研修や授業研究を行う時間を創出し、教師の自律的で組織的な研究と修養を図ること」とした。

教員免許更新制については「その実施時期・時間・方法を柔軟化するなど、抜本的に見直すこと」とするにとどめ、廃止には言及しなかった。その上で「現職の失念失効者をなくす一方、現職以外の免許失効者の現場復帰が阻害されないよう、柔軟な運用を検討すること」としたほか、免許更新講習ではICTを活用した国の教育政策などについての修得機会を設けることを求めた。

さらに教員養成段階で、教職を目指す優秀な学生を対象に「学部・教職大学院5年一貫型プログラム」の開設を提言したほか、免許を有しない社会人を対象とした教職大学院の集中的な養成プログラムを開設することとした。また採用段階では、全国で出題内容を統一する共通問題の導入を進めることで「教育委員会による人物本位の選考に一層重点を置くこと」を提言した。


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