変異株拡大も「基本対策徹底を」 衛生マニュアル改訂

新型コロナウイルスの変異株の感染が拡大する中、文科省は4月28日、学校での感染症対策の指針となる衛生管理マニュアルを改訂し、全国の都道府県教委などに通知した。変異株への対策は、現段階では15歳未満で明らかな感染拡大の傾向は見られないなどとして、従来株と同様、3密の回避やマスクなど基本的な感染症対策の徹底を求めている。また、小中学校の感染経路は家庭内が大部分であることを踏まえ、地域一斉の臨時休校は避けるべきとする一方、緊急事態宣言の対象区域の高校については、学校設置者の判断で、時差登校やオンラインを組み合わせたハイブリッドな学習の積極的な検討を促している。

衛生管理マニュアルの改訂について説明する三木課長

文科省は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年5月に学校での衛生管理マニュアル「新しい生活様式」を作成。今回は変異株の感染拡大で学校関係者や保護者の不安が高まっているとして、4月15日までの全国の感染状況などを踏まえて5回目の改訂を行った。

変異株への対策については、最新の知見から、▽子供が大人より感染しやすいということはなく、どの年齢でも感染しやすい可能性がある▽従来株に比べると、子供への感染力は強い可能性がある▽15歳未満で明らかな感染拡大の傾向は見られない――として、従来株と同様、「3密の回避、マスク着用、手洗い」などの基本的な感染症対策の徹底を求めている。

また、具体的な活動場面ごとの感染症対策の中で、部活動については、緊急事態宣言の対象区域では、他校との練習試合や合宿を一時的に制限するなど警戒を高めるほか、部活動終了後に生徒同士で食事をすることを控えるよう、指導を徹底してほしいとしている。

地域一斉の休校については、小中学校については、現時点では家庭内感染が大部分であり、子供の学びの保障や心身への影響などの観点から避けるべきとの考えを示している。ただし、緊急事態宣言の対象区域の高校については、学校設置者の判断で、時差登校や分散登校とオンライン学習を組み合わせたハイブリッドな学習も積極的に検討し、学びの継続に取り組んでほしいとしている。

臨時休業や出席停止などでやむを得ず一定期間、登校できない児童生徒に対しては、ウェブ会議システムを使うなど、ICT環境を活用して学校と児童生徒との関係を継続し、学習指導や学修把握に努めることも重要だとしている。

一方、これまで求めてきた大勢の児童生徒が触れるドアノブや手すりなどの1日1回の清掃・消毒については、教員の負担軽減の観点から、児童生徒が適切に手洗いを行っていれば省略できると追記した。

文科省健康教育・食育課の三木忠一課長は「子供たちの感染状況を見ると家庭内がベースであり、やはり基本的な感染症対策が重要だといえる。教職員や保護者に負担をかけるが、状況を共有しながらやるべきことをしっかりやって、子供たちの感染を1人でも減らせるよう取り組みたい」と話した。


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