防球ネット、全国緊急点検へ 白石第一小の児童死傷事故受け

宮城県白石市立白石第一小学校で4月27日に、防球ネットの木製支柱が倒れて男子児童2人が死傷したのを受け、萩生田光一文科相は30日の閣議後会見で、「学校は子供たちが一日の大半を過ごす場として、安全で安心な場所でなければならない」と、児童生徒の安全を確実に確保するよう改めて呼び掛けた。同省は28日付で、全国の学校設置者に向けて、校内に設置する防球ネットの緊急点検を求める通知を発出。危険があった場合は使用禁止など適切な措置をとることや、教職員に対し事故発生時の対応を周知徹底することを求めた。

さらに萩生田文科相は、事故の原因となった防球ネットが学校開設時の標準設備ではなかった点を指摘し、「当時、現場で考えた結果、限られた費用の中で鉄やアルミのポールが使えなくて、木の柱でやろうと設置されたのではないか」と推察。「当時の安全を高めるために、緊急避難的に良かれと思って頑張っていただいたことも、結果として後にこういうことになるのは極めて残念。点検項目をもう一度しっかり俯瞰して、二度とこういう事件、事故が起きないように、改めて文科省としてもきめ細かく通知したい」と話した。

閣議後会見で、児童生徒の安全確保に一層注力するよう求める萩生田文科相

白石市教委によると、事故が発生したのは27日午後3時過ぎ。放課後、児童数人が校庭にある防球ネットにもたれたり、揺らしたりしていたところ、木製の支柱が折れて児童らを直撃した。1人が頭部を強く打って死亡し、もう1人は顔に重傷を負った。

遊具は年に1回、専門業者が点検していたものの、防球ネットは遊具ではないため点検の対象外だった。そのため教職員が目視で確認するにとどまっていたが、今月12日の確認では異常の報告はなかったという。

半沢芳典教育長は28日に開いた記者会見で、「校地内において、絶対にあってはならないことが起こってしまった。本当に申し訳なく思っている」と謝罪。さらに「防球ネットはブランコや滑り台のように、それを使って遊ぶことが目的ではないので、落とし穴があったのかもしれない」などと述べた。

同市教委では市内の全小中学校で遊具などの緊急点検を実施したほか、大型連休明けにも業者による安全点検を行う。

事故のあった白石第一小では29日、臨時の保護者会を実施。校長や教頭が事故について謝罪し、今後の対応などについて説明したという。


ニュースをもっと読む >