ケアリーバーの15%が中卒 初調査で教育格差くっきり

児童養護施設や里親などに委託されて育った社会的養護経験者(ケアリーバー)のその後について、厚労省はこのほど、初めて実施した実態調査の結果を公表した。調査が行われた時点で学校に通っている人を除くと、ケアリーバーの最終学歴は中学校卒業が15.4%を占めるなど、教育格差の大きさが浮き彫りとなった。

ケアリーバーの最終学歴

調査は2015~20年度に中学卒業以降で児童養護施設を退所した人などを対象に、20年11月30日~21年1月31日の間、ウェブ調査を行った。対象者2万690人に対し、回答は2980件、回答率14.4%だった。

現在の通学・就労の状況について聞いたところ、「働いている」が71.0%、「学校に通っている」が23.0%だった。このうち、学校に通っている人について、校種別の内訳をみると、▽4年制大学 35.7%▽専門学校・短期大学 30.9%▽全日制高校 19.1%▽定時制・通信制高校 9.9%――などとなっていた。

また、学校に通っている人を除いて、最終学歴をみると、▽4年制大学 2.0%▽専門学校・短期大学 10.6%▽全日制高校 54.5%▽定時制・通信制高校 9.5%▽中学校 15.4%――などだった。国全体で高校進学率が2000年度に98.8%となっているのに比べ、ケアリーバ-では最終学歴が「中卒」の割合が顕著に高かった。

児童養護施設などの退所に向けて心配だったことや不安だったことについて複数回答で尋ねると、「生活費や学費のこと」(47.0%)や「仕事のこと」(38.8%)、「将来のこと」(35.8%)などが挙がった。現在困っていることや不安なことでも「生活費や学費のこと」(33.6%)や「将来のこと」(31.5%)、「仕事のこと」(26.6%)などが多く、ケアリーバーが経済的な問題やキャリアについてさまざまな困難を抱えている実態がうかがえる。


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