緊急事態宣言を5月末まで延長 6都府県とも学びを継続

政府は5月7日、新型コロナウイルス感染症対策本部を首相官邸で開き、菅義偉首相は「大都市を中心に新規感染者数が高い水準にある」として、東京都、京都府、大阪府、兵庫県の4都府県を対象としている緊急事態宣言を31日まで延長するとともに、新たに12日から愛知県、福岡県を対象に加えることを決めた。「まん延防止等重点措置」の対象については、9日から北海道と岐阜県、三重県を追加する一方、12日から宮城県は外すこととした。

緊急事態宣言の対象となる6都府県の学校現場での対応状況について、5月7日午後6時時点でまとめた。いずれも学校の休校は回避し、学びを継続する方針を示している。

緊急事態宣言が出された6都府県の学校の対応状況(5月7日午後6時時点)
東京都

都では、緊急事態宣言が出される以前の4月23日の段階で、都立学校の対応について通知しており、期間延長を受けて改めて追加の対応などについて検討している。

すでに緊急事態宣言中の措置として時差通学の徹底や人の流れを抑制するための分散登校を実施している。オンライン授業については、感染状況に応じて対面指導との配分を変更するなどして対応する。
部活動は全て中止とし、校長の判断で大会などへの出場のみ認めているほか、吹奏楽部の定期演奏会など集客を伴うイベントも実施しない。
学校行事は児童生徒が学年を超えて一堂に集まる行事は延期または中止。修学旅行など宿泊を伴う行事についても、GoToトラベルが再開するまでの間は、延期または中止としている。

愛知県

5月12日から緊急事態宣言の対象に加わる愛知県では、国の決定を受けて具体的な方針を検討中。前回の緊急事態宣言に際し、1月14日に県立学校に通知された方針をベースにするとみられる。

それによると、感染症対策を徹底した上で学校教育活動は継続する。公共交通機関を利用する児童生徒が多い学校では、混雑する時間帯を避けるなどの時差通学の実施を積極的に検討する。

近距離で対面形式となるグループワークや音楽の合唱など、感染対策を講じてもなお感染リスクが高い学習活動は行わない。修学旅行などの宿泊を伴う行事は中止または延期する。

部活動は、対外的な練習試合や合宿は自粛とする。公式戦への参加は周辺地域の感染状況に応じて慎重に検討するよう求めている。

また、保護者と連携して、休日を含めた生徒のみの会食やカラオケの自粛、午後8時以降の不要不急の外出を控えることも要請する。

名古屋市では5月11日までのまん延防止等重点措置に基づく対応方針を引き上げる方向で検討を進めている。同方針では、健康観察・感染防止を徹底した上で教育活動は継続。オンライン授業や分散登校は予定していない。

部活動は平日のみとし、公式戦の場合を除き休日の活動は行わない。

修学旅行はまん延防止等重点措置期間中は延期としており、5月末まで緊急事態宣言の対象となったことへの対応を検討する。

京都府

京都府は、4月23日に府立学校に通知した方針を、期間延長後も継続する方針。

通学については、各学校の実態を踏まえ、時差登校や短縮授業を進めているほか、端末の整備が進んでいる学校は、今後、臨時休校にならざるを得ない状況も想定して、オンラインの活用を一層進めることを呼び掛ける。

部活動は平日休日とも原則校内で2時間以内とし、宿泊は禁止。全国大会につながる大会については、感染予防対策を確認した上での参加を認める。感染リスクの高い教育活動は一時的に停止し、野外活動など校外の活動も実施しないよう求める。修学旅行も緊急事態宣言中は実施しない。

京都市は、緊急事態宣言の延長を受けて今後改めて対応を検討する。すでに一部の高校などで時差通学を実施。オンライン授業は、1人1台端末を最大限活用し、必要な児童生徒に対して各校の判断で対応している。部活動は小中学校で全て中止し、高校は京都府と同様、校内で2時間以内に制限している。市内で予定されていた中学校春季総合体育大会は中止を決めた。修学旅行は実施しないとしている。

大阪府

大阪府は5月7日午後6時半から新型コロナウイルス対策本部を開催し、緊急事態宣言の延長に伴う対応を協議。緊急事態宣言の延長に伴い、大学などに対して、原則としてオンライン授業を実施することや、部活動の自粛を徹底することを要請した。

府立学校や私立学校については、4月のクラスターの発生数は1月の第3波と同程度で、休校数も減少傾向にあるが、5月に入りクラスターが継続して発生しているとの見方を示し、従来の対応を継続する方針を示した。

これまでの方針では、授業は原則として通常通りとし、分散登校や短縮授業などは行わず、感染リスクが高い活動は実施しない。感染拡大によって不安を感じ、登校しない児童生徒には、オンラインなどによる学習支援を行う。修学旅行や府県間の移動を伴う教育活動は中止または延期する。

また、部活動は公式大会に出場予定がある場合などを除き休止を原則とするが、公式大会への出場などで、学校が必要性を認める場合は、感染防止対策を徹底した上で活動時間を短縮して実施する。この場合でも感染リスクの高い活動は実施しない。

小中学校で一部の時間帯で自宅でオンライン授業やプリント課題による学習を実施するなど、独自の方針を実施してきた大阪市は、5月11日までは現行の方針を踏襲し、12日以降については、週明けに改めて方針を決めるとしている。

堺市は宣言の延長後も、府教委の対応を踏まえ、基本的にはこれまで通りの対応を継続する見通し。

兵庫県

兵庫県は、4月23日と28日に2度にわたって各県立学校に感染防止対策の徹底を求める通知を行っており、期間の延長決定を受けて改めて対応を検討する。オンライン授業や分散登校などの対応は特に検討していない。

部活動については全国大会などにつながる大会への参加などを除き原則休止としているが、改めて対応を検討する。

オンライン授業の対応は特に検討していない。教育活動については、県外での活動は行わないほか、校外から大人数を呼び込む校内行事も原則自粛とし、各学校で実施の可否を判断する。

修学旅行は原則実施しないこととしているが、昨年度から延期が続いている場合は、旅行先の感染状況なども踏まえ、各校で判断するとしている。

神戸市は、緊急事態宣言を受けてすでに感染防止対策の徹底について各校に指示しているが、期間延長を受けて、改めて対応を検討することにしている。

すでに感染への不安などで登校が困難な児童生徒に対しては1人1台端末を活用したオンライン授業も行う。

部活動は原則休止としているほか、児童生徒同士が近い距離で声を出したり接触したりする活動を行わないなど感染防止対策を徹底。修学旅行は延期または中止としている。

福岡県

緊急事態宣言の対象に加わる福岡県では、宣言期間中も県立学校の休校は行わない。分散登校などを行うかは未定。オンライン授業は、ICT環境の整備状況などを踏まえ、各学校で実施を決めることも考えられるという。

修学旅行や部活動については、現在対応を検討中としている。

福岡市は、市の対策本部の方針が決まり次第、具体策を検討するとしている。

北九州市では、体育はできる限り屋外で実施するなど、感染リスクの高い教育活動は行わず通常授業を実施する。分散登校やオンライン授業は予定していない。

学校行事では、運動会や体育大会、修学旅行などを延期とする。

部活動については、密集する活動は避けるなどして実施し、公式大会以外の大会への参加は極力控え、他校との練習試合は中止する。


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