健康教育視点からも学校の感染対策を 文科省が動画公開

新型コロナウイルスの変異株による感染拡大が続く中、小児科学の見地から子供の感染症対策などを呼び掛けようと、文科省は5月10日、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の森内浩幸教授のインタビュー動画を、同省のYouTubeチャンネルで公開した。アフターコロナにつながる児童生徒の健康教育の視点などから、子供たちの感染症対策の注意点などを呼び掛けている。

動画は約7分半。変異株の子供への影響から、子供たちの感染症対策について気を付けるべきこと、地域での一斉休校の必要性などについて、森内教授が質問に答える形で説明している。

変異株の子供への影響については、英国の報告例で従来株に比べて大人も子供もかかりやすくなっていると報告されているが、全年齢層の中で小中学生以下がかかりにくいという状況は変わっておらず、子供の重症化のリスクが高まっているとの報告はないと説明している。

子供たちの感染症対策として気を付けるべき注意点としては、今後、変異株による学校での感染も増えてくると予想される中、「ポストコロナ時代にも生きてくる、しっかりとした健康教育を行うことが大切」と呼び掛けている。具体的には、体調が悪いときは休むことをはじめ、咳エチケットや、多くの人が触った所に触れた後の手洗いなどを徹底することで、教員から児童生徒に、また上級生から下級生に繰り返し教えることが、子供たちの健康管理につながってくると強調。

また、これから夏を迎える中、2歳未満や自分でマスクをつけたり外したりができない子供については、暑さの中で体を動かすときなど、マスクで表情が分かりにくいので特に気を付けてほしいと呼び掛けている。

さらに地域の一斉休校については、「子供にとってはロックダウンに等しく、発達や学習の機会を奪われ、『心の健康』が著しく損なわれてしまう恐れがある」と指摘。社会全体がよほどひっ迫した状況にならない限りは慎重にすべきとの考えを示し、「本当に学校閉鎖が必要なときは、まず大人が範を示して徹底的な感染症対策を進めることが大切であり、順序を逆にしてはいけない」と強調している。

森内教授のインタビュー動画は、こちら。文科省は先月も、学校の感染症対策などについて、国際医療福祉大学医学部(公衆衛生)の和田耕治教授へのインタビュー動画を同省YouTubeチャンネルで公開しており、同省健康教育・食育課は「参考にして、感染症対策に努めてほしい」と話している。

関連記事