小4、5の算数で学力低下か? 休校後実施の埼玉県学力調査

埼玉県教委は5月11日、同県が独自に行っている埼玉県学力・学習状況調査の2019年度と20年度のデータを分析したところ、小学4、5年生の算数で学力が低下した可能性があると発表した。20年度は新型コロナウイルスの感染拡大による一斉休校が終わった6月に実施しているが、県教委では、学力差の全てが休校の影響によるものとは限らないとしている。

中室教授の分析で明らかとなった算数の学力値の差

20年度の同調査は、6月1日~7月15日に、小学4年生から中学3年生までの各学年を対象に、県内56市町村の893校が参加。教科は国語と算数・数学で行われた。

このデータと19年4月11日に行われた19年度のデータを、教育経済学が専門の中室牧子慶應義塾大学教授が、実施日の違いによる学習時間の影響を取り除くなどして精緻に分析した。項目反応理論(IRT)を利用して調査ごとの結果をレベル別に比較できる同調査では、各教科の学力を21レベルで分析しているが、中室教授の分析結果では、小学4、5年生の算数で、19年度と比べて20年度は2~3レベル低いことが分かった。一方で、国語での影響は見られなかった。

算数における学力低下の可能性について、県教委の担当者は「1レベル下がる程度のことはこれまでもあったが、2~3レベルも開いたことは初めてだと思う。ただ、これが全て昨年の一斉休校による影響なのかは、複数年で分析してみないと分からない」と話している。


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