女子中高生がアプリ開発で課題解決 将来への視野広げる

米国のNPOが主催する、世界最大の女子中高生向け社会課題解決型アプリコンテスト「Technovation Girls(テクノベーション・ガールズ)」の日本公式ピッチイベントが、このほどオンラインで開かれた。選考に残った女子中高生10チームが、自ら開発したアプリの魅力をプレゼン。各チームは環境問題や外国人支援、ジェンダーなどさまざまな社会課題に、テクノロジーの力で真正面から取り組んだ。

同コンテストは10~18歳の女子学生が、1~5人で編成するチームで約3カ月をかけ、身近な課題を解決するアプリとビジネスプランを作って発表するもの。今年は23チーム75人が参加し、2チーム5人だった昨年から大幅に参加者を増やした。各チームには2人の社会人メンターがつき、コンテストで求められるデザイン思考やプログラミングスキルの習得など、総合的なサポートを行った。

アプリコンテストに参加した女子中高生ら(オンラインで取材)

またIT分野のジェンダーギャップ解消に取り組む(一社)「Waffle」が、公式アンバサダーとして日本チームの出場を支援。同団体は今回のコンテストが、女子中高生のテクノロジーに対する意欲や自信、ステレオタイプの変革、世界のリーダーとなる起業家精神の育成につながるとしている。

日本公式ピッチイベントに参加した10チームは「海外からの移住希望者にビザ申請に関する情報を提供し、移住後に役立つ日本語レッスンを受けられる」「日本の高校生の教育情報格差を奨学金、課外活動、大学、メンタルヘルスの4つの情報の提供で是正する」「周囲のSOGI(性的指向・性自認)の多様性を可視化する」「高齢者の運動不足を報酬のついた万歩計によって解決する」など、それぞれの問題意識に基づきアプリ開発を行った。

また、参加チームは今回のピッチイベントとは別に、発表作品を米国のイベント本部に提出しており、一次審査の結果は5月末に発表される。

今回、社会人メンターとして女子中高生を支援したレノボ・ジャパンコンシューマ事業部の柳沼綾本部長は「女子中高生の進路選択は、母親や身の回りの女性の考え方や境遇を参考にしていることが多いように思う。前世代と近い進路を選ぶ可能性が高くなるため、社会の中で女子中高生がロールモデルにできる人物に光を当てることが重要」と話し、世界で同世代の学生が行っている社会貢献や課外活動に目を向けることで、考え方が広がると指摘した。

また、参考情報の調べ方やコーディングを指導したという同社大和研究所ソフトウェアエンジニアの有馬志保さんは「効率よく学ぶためには、調べ方の修得が不可欠。例えばコーディングをするには、まず機能を簡潔に整理し、互いの関係性を踏まえて設計を行う必要があり、バグ(プログラムの欠陥)が発生した時には状況を切り分けて仮説を立て、論理的に原因を追究する。こうしたスキルはソフトウェア以外にも応用できる」と、複雑な問題を解決するためのポイントを説明した。

さらに「触れたものが多ければ多いほど、いろいろな視点で物事を見られるようになる。プログラミングも、知らないのと知っているのとでは見える世界が変わる」と助言した。

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