新たに3道県に緊急事態宣言 オンラインなどで学び継続

政府は5月14日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、新たに北海道、岡山県、広島県の3道県を緊急事態宣言の対象とすることを決めた。適用は16日からで、すでに緊急事態宣言が出されている東京都など6都府県とともに今月31日までとする。また、「まん延防止等重点措置」についても、16日から来月13日までの間、群馬県、石川県、熊本県の3県について追加で適用することを決めた。

午後6時過ぎから開かれた対策本部で、菅義偉首相は「比較的人口規模の大きな北海道、岡山県、広島県は、新規感染者数が極めて速いスピードで増加しており、分科会の専門家の議論を踏まえ、緊急事態宣言に追加することとした」と述べた。

新たに対象となる3道県の学校現場での対応状況について、14日午後6時時点でまとめた。オンラインなどの活用でいずれも学校の休校は回避し、学びを継続する方針を示している。

北海道

札幌市を中心にこれまでも「まん延防止等重点措置」の対象となっていた北海道。緊急事態宣言の対象となることを受けて、道教委は道立学校の対応を5月15日に協議する予定で、同日中か遅くとも翌16日には通知する方針。

5月8日の時点で「まん延防止等重点措置」を踏まえた対応方針を、道立学校や市町村教育委員会に対して通知しており、その内容がベースとなるとみられる。

それによると、石狩管内の道立学校については、児童生徒の通学手段や地域の感染状況を踏まえ、時差通学や短縮授業などを検討することとし、やむを得ず登校できない児童生徒に対しては、クラウドサービスなどを活用した双方向のコミュニケーションにより、健康観察や学習指導を行う環境を整備。小中学生ではGIGAスクール構想によって1人1台端末が整備されたことから、端末の持ち帰りや貸出を行い、家庭での学習支援体制を確保するよう求めた。

また、修学旅行などの宿泊行事は実施を見合わせ、運動会・体育祭や学校祭などは原則として中止または延期とする。

札幌市では、5月13日に対策本部会議を開き、市内での感染状況から緊急事態宣言並みの感染症対策が必要との認識を示し、教育活動のガイドラインを改訂した。

それによると、市立高校や市立中等教育学校においては、5月17~31日まで、通勤時の混雑を避けるために登校時刻を遅らせ、授業を短縮して午後4時までに完全下校できるようにする。

部活動は原則休止とし、修学旅行や運動会・体育祭、学校祭、貸切バスを含む交通機関を利用する校外学習の実施も見合わせる。

また、地域の感染がレベル3である間は、教職員の在宅勤務を認める。

岡山県

岡山県は、緊急事態宣言の決定を受けて対応について検討を進めている。現時点でオンライン授業への一斉の対応などは呼び掛けていないが、環境が整っている学校では実施しているところもあるとみられる。

部活動については、すでに今月12日、岡山県の感染状況が国の示す感染基準で「ステージⅣ」に引き上げられたことを受けて、県立学校に感染症対策の徹底を通知した。この中で、高校体育連盟などが主催する大会やコンクールなどを控えている部以外は、活動を行わないよう求めた。また、大会を控えている場合でも活動場所は原則校内のみとし、活動時間の短縮や必要最少人数で活動するよう求めている。学校行事や修学旅行についても基本的に不要不急の県外との往来は控えるよう求めている。

岡山市は、すでに「まん延防止等重点措置」の適用を想定して、部活動については活動を校内に限り、練習試合や対外試合をしないよう求めた。緊急事態宣言の決定を受けて、さらに対応の強化に向けて検討を進めている。その他の学校活動の対応についても16日まで検討することにしている。

広島県

広島県は、県立高校などを対象に中間テストが終了した後の今月24日からオンライン授業に移行する方向で準備を進めており、各学校にオンライン授業の対応が可能かどうか調査している。時差登校の実施などについては検討中。

部活動については、今月から始まる県高校総体を控えて、感染症対策に十分注意しながら学校判断で必要最小限の活動を認めているが、他校との練習試合はしないこととしている。緊急事態宣言の決定を受けて改めて追加の対応について検討する。学校行事については、感染リスクの高い活動については控えるよう、すでに指導している。修学旅行は学校の判断に委ねてきたが、移動制限が必要になるので対応を検討する。

広島市は、すでに今月7日に感染拡大防止対策について各学校に通知した。部活動については、感染防止対策を徹底した上で1時間程度の活動とし、公式戦の大会に参加する場合は必要最小限の人数とするよう求めている。部活動終了後の生徒同士の飲食なども、ないように指導を求めている。

学校活動については、児童生徒が長時間、近距離で対面形式となるグループワークなど、感染リスクの高い活動を当面の間、停止するよう求めるとともに、運動会などの学校行事も延期する。修学旅行も原則として延期としている。

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