埼玉県学力調査でCBT試行 24年度からの全面実施視野に

埼玉県教委は5月14日、同県が独自に実施している「埼玉県学力・学習状況調査」について、CBT(コンピューター使用型調査、Computer Based Testing)への移行に向けた試行調査を始めると発表した。GIGAスクール構想によって小中学校における1人1台環境が整うことを受け、同県では2024年度をめどに、従来の紙による学力調査から、タブレット端末などで答えを入力するCBTへの段階的な移行を目指す。

さいたま市を除き、小学4年生から中学3年生の全学年で実施している埼玉県学力調査は、出題する全ての問題に同一尺度で難易度を設定する項目反応理論(IRT)に基づいており、個人の学力の伸びを追うことができる。

県教委によると、経年変化が把握できる自治体の学力調査をCBTで実施するのは全国で初めて。CBT化によって、図形やグラフを動かしたり、動画や音声を使ったりして思考力を問う問題を出題できるほか、児童生徒が解答までにかかった時間や解き直しなどのデータ収集と分析、問題の配信・自動採点による学校の負担軽減、早期の指導改善などにつなげる狙いがある。

試行調査は今年9月に、戸田市、飯能市、深谷市、三郷市にある小学校4校、中学校4校と、県立伊奈学園中学校の計9校で実施。小4以上の小学生約1400人と中学生約1800人を対象とする。

教科は小学生が国語と算数、中1が国語と数学、中2・中3が国語、数学、英語となる。問題は選択式・短答式問題を出題し、英語はリスニングの問題も実施。合わせて、学習意欲や生活習慣などを尋ねる質問調査と、キーボード入力の速さや正確性を測定するキーボード入力スキル調査も行う。

同県教委では、学校の端末とネットワーク環境の条件によって、CBTがシステムにどれくらいの負荷をかけるのかなどを検証し、24年度にはCBTを全面実施する方針。

学力調査のCBT化を巡っては、国の全国学力・学習状況調査についても、今年10~11月に、小6と中3合わせて約1万人でCBTによる試行調査が行われる予定となっている。

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