コロナ禍の求人減が影響 大学生、高校生とも就職率低下

今年3月に大学や高校を卒業した学生と生徒の就職率は、大学生で96.0%(前年より2.0ポイント減)、高校生で97.9%(同0.2ポイント減)と、いずれも昨年を下回ったことが、文科省と厚労省が5月18日に公表した「大学等卒業者及び高校卒業者の就職状況調査」の結果で分かった。コロナ禍で影響を受けた業種の求人数が大きく減ったことが背景にあるとみられ、萩生田光一文科相は同日の閣議後会見で、「厳しい状況は依然として継続すると認識しており、未就職で卒業した学生や生徒らに寄り添った支援をしたい」と述べた。

調査結果によると、大学や短大、高等専門学校などについては、大学の96.0%をはじめ短大は96.3%(前年比0.7ポイント減)、高等専門学校は前年と同じく100%、専修学校(専門課程)は91.2%(同5.6ポイント減)となり、全体で95.8%(同2.0ポイント減)となった。

専修学校で減少が目立つことについて、文科省学生・留学生課は「大学に比べると就職先と結び付いている分野が多いので、目指している業界業種がコロナ禍で採用を取りやめたことも影響したと考えられる」と話している。

一方、高校については、全国で就職希望者は16万1093人、就職した生徒は15万7728人で、いずれも前年より約12%減少した。就職希望者が大きく減ったことについて、文科省児童生徒課は「コロナ禍の影響で希望職種に就職できないと考え、進学に志望を変更する生徒が多かったのではないか」とみている。この結果、就職率は97.9%で、前年からの減少は0.2ポイントにとどまった。

この結果について、萩生田文科相は会見で、「就職率が減少した要因の一つとしては、新型コロナウイルス感染症の影響で、例えば航空業や観光業など一部の職種で求人数が減少したことがあると考えており、この厳しい状況は依然として継続すると認識している。学校関係者や関係省庁などと連携し、未就職で卒業した学生・生徒のみでなく、卒業後に希望する進路に進めなかった方にも寄り添った支援が行えるように取り組んでいきたい」と述べた。

文科省や厚労省は、大学のキャリアセンターへの求人情報の提供や、ハローワークの専門相談員の体制強化などを通して、きめ細かく支援することにしている。

同調査は今年4月1日現在の状況について、大学62校、短大20校、高等専門学校10校、専修学校20校の計112校を対象に実施。高校については3月末現在の状況について、都道府県教委などを通じて全高校を対象に調査した。


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