35人学級に伴う教室不足 今年度は転用などで解消

小学校の「35人学級」の段階的な実施に伴う教室不足について、今年度は全国で10教室の確保が困難とされていたが、各自治体で余裕教室の転用などに取り組んだ結果、先月時点で全ての教室が確保されたことが、文科省の調査で5月20日までに分かった。一方、小学1~3年生が35人学級となる来年4月時点では、依然として11教室の確保が困難とされ、文科省は新増築の補助制度なども活用しながら各自治体の35人学級の円滑な実施を支援したいとしている。

同省が今年2月に行った調査では、小学1~2年生が35人学級となった今年度は都市部を中心に278教室の確保が必要で、新増築や余裕教室を転用しても、このうち10教室の確保が困難とされていた。ところが先月、教室不足が生じる恐れのある自治体をフォローアップ調査したところ、10教室のうち8教室は余裕教室の転用で確保、残る2教室も人口の流出入などで必要なくなり、教室不足が全て解消されたことが分かった。

一方、小学1~3年生が35人学級となる2022年度の教室不足の状況については、2月時点の調査では全国で1126教室の確保が必要で、17教室の確保が困難とされていた。これについても同様にフォローアップ調査したところ、17教室のうち6教室は余裕教室の転用などで確保できることになったが、依然として11教室の確保が困難な状態が続いているという。

同省によると、現在の小学2年生まではおおむね35人学級が達成されていたことや、全体的に少子化で教室数に余裕が出ていることから、今年度は多くの学校で既存の施設で学級の増加に対応できた。しかし、人口が増加している都市部を中心に教室の確保に苦慮する自治体もあることから、来年度以降の教室不足の状況については、必要に応じて全国調査の実施などを検討することにしている。

公立学校の施設の新増築については、国の補助制度などで自治体の負担は実質2割となっており、同省は教室不足を解消するための施設整備について、こうした制度も活用しながら自治体の35人学級の円滑な実施を支援したいとしている。

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